21 Jul 2022
「ジョン スメドレー京都店」にて、4名の陶芸家がてがける器の展示販売会が開催
英国生まれのニットブランド〈ジョン スメドレー〉が、代々木上原のうつわギャラリー「アエル」とともにうつわ作品の展示販売会『研鑽』を開催。2022年7月24日(日)まで、「ジョン スメドレー京都店」にて。
シンプルで品格のあるニットといえば、誰もが思い浮かべるであろう〈ジョン スメドレー〉。1784年創業、イギリスらしいファッション哲学とクラフツマンシップが詰まったブランドだ。
華美でなく、真摯に「良いもの」を作ること。ブランド名を前面に出そうという意図はなく、ただ技を引き継ぎ、磨いていく。
うつわギャラリー「アエル」と共に開く展示販売会には、〈ジョン スメドレー〉の精神をどこかしら共有している作家が集った。山田隆太郎、野口寛斎、安齊賢太、マリオン・グローの4名だ。
「作品作りって読経のようなもの。今日より明日は良くなるって信じて続けて作業する。…工藝的な美を目指すのではなくて、道具として自然に生活にあるようなものを作っていきたいというような感じ。…技術ですから、結局。やっぱり僕は、技に頭を下げたい」山田隆太郎
「今まで見たことのないものを見たい、作りたいと思う。…評価は人がするもの。僕は自分に負けないようやりきるだけです。作っている時はもう文句ばっかりですよ。独り言で。…僕は彫刻家に学んだので、触れれば触れるだけ良くなる、触れるほどに魂がのると教えてもらいました」野口寛斎
「人の深いところで共通する好ましさを、知りたいんです。けれども自分を通じてしか作品は作れないものですから、なるべく意思や感情を入れずに、言葉になる前の感覚だけを溜めるようにして、それと自分の作品を照らし合わせています」安齊賢太
「私にとって内面の動きや感情は釉薬の色に結びついているように思います。うつわを彩るバリエーション豊富なピンクのうち、バラ色はそのひとつです。これは私の怒りや感動で染まる頬に由来する偏執の色なのです」マリオン・グロー
作家はそれぞれ、自らの心の中にある「美」を追い、ひたすらに技術を磨き続ける。その研鑽(study)の姿が、作品を通して窺われる。ニットとうつわという二つの世界に共通するものづくりの姿勢を感じてみてほしい。展示販売会なので、運命の出合いがあれば購入も可能だ。
【『研鑽ーstudy Exhibition Vol.2』】
会期: 開催中〜2022年7月24日(日)
会場: JOHN SMEDLEY 京都店
住所: 京都府京都市中京区場之町586-2 新風館1F
開場時間: 11:00〜20:00
＊状況に応じて入場制限の可能性あり。
Tel: 075-708-7878
Text: Motoko KUROKI
