人生はいつだって夢芝居。演じるほどに華やぐの。いい?女は女優よ。目を腫らすまで泣いてブサイクになっても、演じている限りはスポットライトの当たる女優なの。そして、監督で脚本家で照明係で音響係なのよ。何ひとつ、わかっちゃいないアンタたちのために銀座アガリのわたくしが、女の生き方をとことん、教えてあげるわよ。
その21
「100年時代を見越した習いごとをする、女優になる」
●習いごとは、女優の未来を助けてくれる。
いい? アンタたちったら、まったくわかってない! わたくしもわかってなかったけど。今、習いごとの意味が変わってきてる。母親・おばあちゃん世代は嫁入り道具として、お茶やお花を身につけるためのものだったけど、100歳まで生きるのが当たり前になるって言われてる今、習いごとは女優のサバイバル・ツールになる。そういう目線で改めて、習いごとに目を向けてほしい。いつかきっと、習いごとが自分を助けてくれることになるから。
単純に華道家元や天才ピアニスト役の声がかかれば役立つし、むしろ、それを習ってることで声がかかりやすくなるかもしれない。さらに習いごとが上達すれば、その道のプロになって収入を得られるかもしれないし、人脈だって広がるし、別にそういうのなくても仕事と別に趣味があるって、人生が豊かになるでしょ?
●続かない理由は、◯◯にあった!
ただ、そこでぶち当たる壁が、女優のみんながことごとく経験しているであろう、習いごと続かない問題。わたくしもいろんな習いごとに手を出しては、ことごとく辞めてきました。ある時期までは「部活が忙しいから」「やっぱりそこまでピアノ好きじゃないから」「遠いから」っていうのが、辞める理由だと思ってた。でも、今になって振り返ってみるとそうじゃない。先生に惚れ込めなかったからなんだよね。
そう、習いごとって、ピアノやりたいとかフラワーアレンジメントやりたいとかのジャンルに興味をもってやってみたけど、それ以上に、それを教えてくれる先生、師匠の存在が大事なんだなって、この歳になって(年齢非公開)ようやく気づいたわけ。
まず、気が合うかどうかの相性は、続くかどうかの大きなポイントになる。それに習いごとって、実はピアノやフラワーアレンジメントを習っているようで、それ以上に生き方を学ぶところなんだってことが、わかってきたわけ。生きるための哲学、知恵、テクニックを学ぶ場なんだって。先生を通してそれらを学ぶわけだから、先生を人として尊敬できるかどうかが、すごく重要。なんにもできないひとに、根気よくものを教えて、褒めて、ときには注意してっていう役を華麗に演じる。先生の役割は歳をとれば、いずれ必ず自分にも回ってくるから。先生を通じて、成長できるようなひとに習うのが長続きのコツ。