ロンドンはすっかり晩秋の陽気。朝晩は気温が一桁(!?)の日もあり、さっそくもうヒーターつけちゃってます。まだ10月上旬なのに…。苦笑 寒いのが大の苦手な私としては、夏に訪れた南仏を思い出しながら少しでも気分を上げたいと思い、今回はプロヴァンスのカゴ祭りのお話を。
フランス、アヴィニョンから車で1時間弱の小さな村、Vallabregues。村の伝統工芸としてカゴ作りが盛んだった歴史があり、毎年8月にカゴ祭りが開催されているそう。そのことを知ったのは、友人のスタイリスト鍵山奈美さんから。去年に続き今年も行く予定だという彼女の話に、自称カゴフェチの私はものすっごく食いついたんだと思う。「よかったら一緒に〜」と優しく誘ってくれたので、ちゃっかり便乗して行ってきました。8月なのにグズついた天気のロンドン脱出も兼ねて。
カゴ祭りの日は快晴。この真っ青な空ったら!2日間開催されるカゴ祭りには、フランス中からカゴ職人さんが集まり、自分たちの作品を売っています。中にはドイツからという職人さんも。
鍵山さんのオススメは、昔の婚礼道具として使われていた通称“フィヨンセ”というカゴ。コロンとした形が印象的な蓋つきバスケットで、とても繊細な作り。残念ながら、これを作れる職人さんの数は現在では本当に少なくなってしまったとか。写真のアンドレさんは、アンティークのフィヨンセを修復している職人さん。他にも素敵なバスケットがいっぱいで、どれを買おうか目移りしっぱなし。
そして、この祭りのメインイベントが村の人たち総出のパレード。昔の衣装を身にまとい、カゴの歴史を伝えるべく会場の周りを練り歩きます。
馬車の後ろに乗っている、子供を抱いた紳士は村長さん(実はこの後、私たちをミュージアムに連れて行ってくれ、親切に村を案内してくれた優しい村長さんなんです!)。
衣装もカゴも、子供たちの笑顔も可愛くて、見ているだけでほのぼの。
お祭りが開催されている広場から歩いてすぐの小さなヴィレッジには、このときのためにカゴがあちこちに飾られていて、どこを見てもフォトジェニック。いや、可愛すぎて、カゴ好きにはたまらん。
ドアや壁の色もニクいというか、ズルいというか…。しかも、カゴ博物館まであるなんて!村長さんの計らいで、館内を丁寧に案内してもらいました。
昔の暮らしがわかる写真とともに道具としてのカゴが展示され、人々の生活に根付いた民芸品であることを再確認(つい、おしゃれアイテムとして見てしまうので)。南仏の日差し眩しい中庭も趣があり、小さいけど大満足のミュージアム。
結局、帰りの荷物の心配をしながらも3個ゲット。昼からきりっと冷えたロゼワインも飲めたし、カゴフェチとしてはなんとも幸せな夏の1日でした。そして、私のようなカゴ好きの読者さんに朗報です。スタイリストの鍵山奈美さんが、今回の南仏と主にヨーロッパで買い付けたバスケットを買えるフェア〜「フランスのカゴ事情」が〈ジャーナル・スタンダード・ラックス〉渋谷店にて、10/21(土)に1日限定で開催されます。詳細はサイトから。http://js-luxe.jp/home/
さらに一緒にカゴ祭りに行った黒田トモコさんが主宰するオンラインサイト、〈alice daisy rose〉でも彼女が集めたカゴを購入可能です。誘っていただいたお二人に感謝!やっぱり、興味があったら行動あるのみ。人生いくつになってもフットワーク軽くいたいものですね。