不安を隠さず、自分からおねだりした婚約指輪。
昨年11月、いい夫婦の日に雑誌編集者のご主人と入籍。新婚ほやほや、「まだウキウキしてます」と幸せオーラが溢れんばかりの品田さん。「最初に会った時に、お父さんっぽい!って。後から聞いたら彼も私のことをお母さんみたい、と思ったらしいんですけどね」と、お互い第一印象から何かを感じていたそう。3回目のデート、湘南ドライブで立ち寄った海岸沿いの〈デニーズ〉で付き合うことに合意。その後は順風満帆だったのかと思いきや──
「そこからが長かったんですよ~。誕生日とクリスマスとか、記念日ごとのたびに『もしかして!?』って期待してたんですけど、なかなかプロポーズしてもらえず。1周年記念のとき、いかにもって感じのケースを渡されて、『いよいよ!?』って開けたらピアスだったことも。最終的にはしびれを切らして、昨年頭にパリに行ったときに『そろそろ指輪、欲しいな』って私から言っちゃいました。そしたら彼も『じゃあ一緒に見に行こう』って」
パリでエンゲージリングのショッピングなんて、まさに一生モノの体験!ヴァンドーム広場の名だたる宝飾店をのぞいた後、最終的に選んだのは「世界三大ジュエラーのひとつ」と彼が信頼を置く〈グラフ〉で、帰国後プロポーズの言葉と共に贈られた。しかしそんな幸せいっぱいの日々に、突然病魔が。昨年9月、乳がんが発覚。すぐに手術が決まり、抗がん剤治療が始まるタイミングで品田さんの不安感はピークに。一方で常に冷静だった彼が、入籍という決断を前に本音を吐露する場面も。
「『支える側も責任重大』であるという本音も漏らした上で、『それも俺の運命だから』って言ってくれて、本当に信頼できる人だな、って。大人のお付き合いだからこそ、正直になることって大事。あと女性って年齢を重ねると焦りも出てくるし、色々思うところはありますよね。でも自分を隠して付き合って結婚したとしても、後々辛いはず。最初からちゃんと話したり、素を出した方がいい。私、『貯金ないよ』『料理下手だよ』って宣言しちゃったくらい(笑)。いろんな意味で正直に、包み隠さずいられたのが、今の私たちにつながっているのかも。料理は今は、楽しくやってますけど(笑)」
〈グラフ〉はロンドンのジュエラー。世界各地の鉱山とのネットワークを有し「キング・オブ・ダイヤ」の異名を持つローレンス・グラフにより1960年に創業した。品田さんが選んだのはハートのカット♡「本当は私、ハートって柄じゃないけど、人とかぶらなそうっていうのもあって選びました」
品田さんに5つの質問
── Q1. 付き合った期間は?
1年半。
── Q2. プロポーズのシチュエーションは?
横浜赤レンガ倉庫で彼が跪いて「結婚してください」。
── Q3. 現在の家族構成は?
ご主人と2人。
── Q4.幸せだなと実感する瞬間は?
2人もファッションが好きで、デザイナーやブランドについてあれこれ話をしているとき。おいしいものを食べた感動を共有できたときも。
── Q5. 結婚を一言で表すと?
「調和、ハーモニー」。お互いがしっくりきていて、「めちゃくちゃ合ってる」と実感する日々だから。
2人が最初に出会った〈アンダーズ東京〉にて。〈Kashwere〉のパーティーでフランスから有名DJが来日。心地よい音楽にほろ酔いな品田さんと、お酒を飲まない彼。
婚約指輪を選んだパリのヴァンドーム広場はスペシャルな場所に。太陽が暖かく穏やかな季節。「エメラルドブルーで統一された〈グラフ〉のお店も忘れられません」
初めて2人で旅したのは軽井沢。宿泊したクラシックな万平ホテルの裏手にある幸福の谷(ハッピーバレー)。「木漏れ日と自然がとても心地よくて、またここに来たいなと思いました」