15 Apr 2020
大きなガラス戸のミニマム部屋の2人暮らし あの人のおしゃれな家:池田亜里沙さん/池田順哉さん

ミニマム空間に旅のかけらを並べて
池田亜里沙
美容師
池田順哉
マルチブランドショールーム勤務
池田夫妻の出会いは、そもそもこの物件がきっかけ。白いキューブが敷地に点在する有名建築に興味があった亜里沙さんが、初対面の順哉さんの住む部屋を見学に来たのだ。
「当時は最小の6畳部屋。結婚を機に新居を探すつもりが、彼女は狭くてもここに住みたいと」(順哉さん)。「そしたら、ちょうど12畳の部屋が空いて。バケツリレーみたいにして引っ越したんです」(亜里沙さん)
大きなガラス戸は、実は玄関でもある。敷地の内側とはいえ、外から部屋の中が丸見えという衝撃! でもふたりは、光が心地よく差し込むさまに魅力を感じている。土を敷きつめ桜の木などを植栽した共用の通路は庭のようで、季節感を味わえる眺めに、家にいることが多くなった。
「収納はないので、隠して整えるのはあきらめて、厳選したものだけを見せて使って楽しんでいます。ただし、旅先の思い出は別腹」(順哉さん)
小さな置物さえどこでどんなふうに出合ったかと背景が語られる。誰の真似でもない池田家の温かな景色は、そんな追憶の蓄積が育んでいる。
池田亜里沙/池田順哉
いけだ・ありさ>> ヘアサロン「boy Tokyo」「boy Attic」のアートディレクター。
いけだ・じゅんや>> セレクトショップ「ニドアドゥ」「ニド」も運営するファッションやアーティストのショールーム、DUNEのチーフセールスマネージャー。
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GINZA2020年3月号掲載