無機質なリノベ部屋に色を添える
竹内優介
インテリアスタイリスト
仕事柄、初めてのひとり暮らしでも妥協なし。築45年のマンションの40㎡のワンルームをセルフリノベーションしたスペースは、床から天井まで白からグレーを基調にしたクリーンな美しさだ。
「ベニヤ板約20枚と木材を運び込み、友人やアシスタントにも手伝ってもらって5カ月ほどかけてコツコツと。表参道の〈ジル サンダー〉の店舗内装などを手がけたジョン・ポーソンのようなストイックながら柔らかいスタイルが好きで、この部屋も、まず白い無機質な箱を作り、家具や雑貨などでテイストを加えていきたいと思ったんです」
よけいな存在を消して、気に入っているものを引き立てるよう、特注のカーテンも設置。ベッドコーナーのみ、やすりをかけてオイルをしみこませる工程を繰り返したシナ材を敷き詰め、フローリング風の小上がりに。寝具は白で統一していたが、最近優しい配色のベッドカバーをプラス。鉢もののグリーンも少しずつ増えて、コージーな雰囲気が加わっている。住み始めて2年。キャンバスのような部屋に、竹内流の色が添えられているところだ。