リモートワークが浸透したことで増えてきた郊外への引っ越しや二拠点生活という選択。インテリアだけでなく、窓の外の景色ごと住みやすさの大切な要素と気づかせてくれる豊かな環境が贅沢な暮らしを覗いてみた。
🛋LIFESTYLE
海辺と高原の部屋 vol.7|静かでスローな暮らし@軽井沢
都会派の生活から劇的シフト
夜が真っ暗なのも新鮮な
静かでスローな暮らし
櫛部美佐子
@ 軽井沢
ユーカリのアロマが香る玄関を抜けると、窓から光があふれ、2フロア分の天井高が心地よい、フォークアートをモダンに取り入れた落ち着く居室が。
「あの高い位置の窓がいちばんのお気に入り。夏には樹木の葉が色濃く美しく映るだろうなと楽しみ」
櫛部美佐子さんが都心に住んでいた頃は、毎日のように外食に出かけ、寝るのは深夜の2時、3時が当たり前。そんな忙しい生活が激変した。
「今は早寝早起き。ごはんを作って食べて、ゆっくりのんびり、ずっと家にいます。仕事は基本的にリモートで、週に一度、新幹線で東京に行くのも片道1時間くらい。むしろ効率がアップしました」
家具は引っ越し前から使っているものばかり。リビングのテーブルだけ、この部屋のために作ってもらった。低くて広いのがポイントの一枚板で、「椅子中心の生活から床に座ることが増えました」。
移住を機に犬と猫を飼い始め、森の中を散歩しては、見つけた山菜で一品添えることも日常に。
「とにかく緑の香りが贅沢なんです。雨上がりは特に。いまだに感動しています」
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櫛部美佐子
ブランドディレクター。2018年スタートの〈カオス〉を手がける。間取りは3LDKで、あとの2部屋は衣装部屋と寝室。
Photo: Shin Hamada Text&Edit: GINZA