日々の仕事や生活に欠かせない文房具。すぐ近くに置いておけるお気に入りは、毎日を豊かにしてくれるもの。そんな小さなこだわりと幸せの詰まったみんなの”文房具愛”を集めました。画家の近藤さくらさんの場合は?
みんなの文房具愛♡ 画家、近藤さくらさんの制作に欠かせない愛用品
近藤さくら
画家
@sakurakondo
はじめまして、画家の近藤さくらといいます。普段は、平面作品を中心に美術作品を制作をしています。文房具について何か話そうとすると、真っ先に思いつくのは、やはり作品制作のための画材ですね。超絶普段使いの為、正直とても地味で、見た目はあまり可愛いものではないですが、わたしにとっては、体の一部といっても良いくらいになくてはならない存在ばかりです。ということで、人生の相棒こと愛用している文房具たちをご紹介しようと思います。
制作編
わたしの作品はモノクロが多く、そのほとんどは鉛筆で描いています。なので使っている道具は、高校生の頃に大学受験のデッサンを描いていた時からあまり変わっていません…。
1 フィキサチフ/2 練り消しゴム/3ホウキ/4 消しゴム/5 擦筆/6 鉛筆/7 グラファイトクレヨン
消しゴムはトンボのMONO、鉛筆は三菱鉛筆のハイユニ、ユニと決まっています。これは絶対です。鉛筆の芯の硬さは、用途やその時期の気分にもよりますが、最近は2B~6Bがスタメンです。グラファイトクレヨンは、鉛筆の芯の部分を凝縮したもので、削る手間がなく塗りつぶしが多い時に便利です。擦筆は、繊細なタッチでぼかしをつけたいときに使います。より偶然性があるぼかしをつけたいときは、消しゴムを小さく刻んだものや、練り消しゴムを使ったりします。フィキサチフは、鉛筆のような粉状の画材を紙に定着させるものです。これを吹きかけると、作品が余所行きの凛々しい顔になるような気がして、フィキサチフを吹きかける時間がとても好きですね。
構想編
実際の作品の制作と同じくらい大切なのが、言葉の採集です。日常で自分の中から浮かんでくる言葉や、見聞きした心に引っかかる言葉などは、忘れてしまう前に出来る限り留めておくように心がけています。日々の行動については日記帳に、はっきりと覚えている夢は夢日記帳に、展示や作品のアイデアはアイデアノートに、といった風に目的によって、様々な仕様、様々なサイズのノートにランダムに書くことにしています。
A ノート(大)/B ノート(中)/C ノート(小)/D ボールペン/E 付箋/F 夢日記長/G 日記帳
筆記具は、ボールペンです。長年、PILOTのHI-TEC-C(0.5ミリ)を愛用していましたが、最近は、これまたPILOTのFRIXION BALL(0.5ミリ)も併用し始めました。PILOTの書き味は最高です。日記帳は、3年前から”10年日記帳”につけています。夢日記は、可愛い装丁の特別なノートにつけています。アイデアノートは、一冊のノートを使い切るのではなく、複数のノートに書き散らかします。そのほうが、飽きずに長く続けられるし、言葉が脈絡なく乱雑に並んでいる方が、あとあと読んだ時に楽しいですね。あと、自分にとって大事な言葉というのは、無意識に繰り返し書いているようで、どのノートにも同じことを書いてあったりして、それがきっかけとなって、作品や展覧会のコンセプトに繋がっていくことが多いです。
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近藤さくら
1984年生まれ。画家。11/16(土)からCale/FieldSewing Tokyo にて個展を開催。
「場景を愛し、眼差しを共有する/ I love this world and sharing what I see.」
開催期間: 2019年11月16(土) –12月1日 (日) 時間: 12:00–20:00 住所: 東京港区東麻布3-4-6 1F 定休日: 月曜
*オープニングレセプション11 月16 日 ( 土 )19:00〜 http://cale.jp/
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