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昔から変わらない広尾の、地元に愛される憩いの場:アーティスト・真鍋大度さんの超私的スポット

昔から変わらない広尾の、地元に愛される憩いの場:アーティスト・真鍋大度さんの超私的スポット

東京で好きな場所はどんなところ?カルチャー界で注目の人たちにそんな質問を投げかけたらトレンドやニューオープンなどの情報とはひと味違う持ち味が見えてきた。


アーティスト、DJ、プログラマー

真鍋大度

有栖川宮記念公園 
広尾駅にほど近い自然豊かで閑静な公園。陸奥盛岡藩下屋敷、有栖川宮御用地といった歴史をもつ地に1934年に開園。高台には東京都立中央図書館を併設。真鍋さんが小学生の頃、池の水はもっときれいだったそう。

釣りもデートもした
「観光名所じゃない」場所

「この辺にザリガニがいたんですよ。あとコイとかフナも」

有栖川宮記念公園の池で、少年のような笑顔で枝を振り回す真鍋大度さん。デジタルなメディアアートの最前線で活躍する彼の意外な一面だ。聞けば、ここは地元なのだそう。

「恵比寿方面の自宅の近くで釣りができる場所と父親に連れられて以来、小学時代は自転車で週一は釣りに来ました」

真鍋大度

その後も友達とドロケーや水鉄砲を使ったサバゲーで遊んだこの公園は、高校生になるとデートコースとしても。 「図書館で受験勉強しつつ、息抜きに近くのサーティワンでアイスを買って、ぐるぐる散歩して、また戻って勉強みたいな。高校生のお財布にも優しかったですね」

そして、ライゾマティクスを立ち上げた2006年頃は、近くにあった事務所からよく足を運んでいた。 「当時は事務所に住んでいて、日曜は広尾商店街で何か買ってベンチでぼーっとして。刺激がない状態を求めてました」

恵比寿は1994年にガーデンプレイスができて再開発が進み、かつて忍び込んでスケボーをした場所も、駅前にあった釣り堀や金魚すくい店もなくなってしまったが、広尾はあまり変わらないという。今も、テリトリーの意識が強い。 「特においしい店や面白い場所を探して行くことはないですが、安くていつでも入れる、流行らないでほしい店はあります。この公園も観光名所じゃないのがいいんですよね」

真鍋大度 まなべ・だいと

アーティスト、インタラクションデザイナー、プログラマ、DJ。ライゾマティクスリサーチ主宰。
コロナ禍をいかに乗り越えるかを模索し、2020年4~6月に実験的イベント「Staying TOKYO」を開催。7月からは「PLAYING TOKYO」に名を変え、完全オンラインから徐々にリアルへ移行していく。

Photo: Yuri Manabe   Text:Sayuri Kobayashi

GINZA2020年6月号掲載

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