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鍼灸師ゆにが教える、季節の養生3原則。春の「休む・食べる・動く」

鍼灸師ゆにが教える、季節の養生3原則。春の「休む・食べる・動く」

体の調子が悪いと、表情どんより&仕事や勉強の効率が落ちて、心までダウナーに…そうならないために、日々何ができるの?そんなあなたに向けて、京都・左京区で鍼灸院を営む安東由仁さん、通称ゆにさんが東洋医学的見地から、季節ごとに元気を高める暮らし方のコツを教えます。「休む・食べる・動く」のシンプルな3ステップで、1年中ステイ・ヘルシー!


鍼灸師ゆに 春の養生 東洋医学

少しずつ日が長くなり、寒さもゆるんで植物が芽吹く春。東洋医学では「発陳(はっちん)」といって、冬の間じっとためこんできたエネルギーで、心身を動かし始める季節です。
また、「肝」という臓腑の働きも活発になるとされます。肝は東洋医学の基本となる五行論では「木」の要素に分類され、葉や枝のように「上へ伸びる」エネルギーを持っていて、体の中に気や血の流れを作り、目や筋肉の働きも担っています。このため、春はめまいや頭痛、花粉症など頭周辺のトラブルや、筋肉のこわばりなどが出やすくなると考えられています。さらに、日ごとや朝晩での気温差が大きく、天気もバラバラなので、実は疲れやすくもあります。

鍼灸師ゆに 春の養生 東洋医学

ストールなどで温度調節し
自律神経の負担を減らす

春の激しい気温差に対応しながら、体温を調節し続けてくれている自律神経。軽いストールや薄手のレッグウォーマーなどを常備し、寒いと感じたら身につけることで、自律神経にかかる負担を減らしましょう。
日中の疲れを取って自律神経を整えるためにも、よく睡眠を取りたいところ。ですが、肝の働きでエネルギーが頭に昇りやすく、考えごとが止まらなくて寝つきが悪くなったり、夜中に目を覚ましたりしてしまいがちです。眠れないことを気にしすぎると余計に寝られなくなります。ベッドタイムを少し長めに取っておき、とにかく横になって体を休めましょう。
また、就寝前にゆっくりと入浴したり、アロマやハーブティーなど香りのいいものに触れたりしておくと、エネルギーが全身に回るようになり、リラックスして眠れます。

鍼灸師ゆに 春の養生 東洋医学

旬のハーブ類や柑橘類で
体の中の流れを整える

春は香りのいいもの、少し酸味のあるものを食べましょう。
クレソンやハーブなど、香りのいい食材には気の流れをスムーズにする効果があります。柑橘類などの酸味も肝の働きを助けてくれます。それらをサラダにするのもいいですし、肌寒い日には香りのいい野菜をさっと蒸したり、柑橘類の果汁を使ったソースやドレッシングを温かい料理にかけたりするのもいいですね。
アレルギー性の鼻炎が気になる人も多い季節。東洋医学では、体の上部にエネルギーが集中することで目や鼻などに熱がこもり、その炎症に反応して、体内の余分な水が出てくると考えられています。不快な症状を少しでも抑えるためにも、香りのいいものを食べて熱を分散させましょう。また、余分な水がたまる原因になる、甘いものも摂りすぎないように。

鍼灸師ゆに 春の養生 東洋医学

散歩、ストレッチ、ダンス。
楽しくできる運動で体をほぐす

冬の間にためたエネルギーを発散し始める。そんな春にじっと動かないでいると、陽気にのぼせて頭痛やのぼせ、肩こりが出たり、なんとなくだるく感じられたりします。体の上部に昇りがちな気を下ろすためにも、なるべく脚を動かしましょう。花や新芽も美しい頃ですから、散歩はいかがですか?
また、筋肉にこわばりが出やすい季節なので、ストレッチやダンス系のエクササイズなど、キツいというより楽しくできるもので体をほぐすのがおすすめです。
春は、何かを新しく始めるのにぴったり。今まで体を動かす習慣がなかったり、中断したままになったりしていた人も、気軽にできる運動を始めてみましょう。きっと不調の解決に繋がるはず。

鍼灸師ゆに 春の養生 東洋医学

以下は春の養生をもっと詳しく知りたい方向けの、
体質にフォーカスしたアドバイスです。
ご自身の、現在の体質はチェックシートで調べてみて!

東洋医学では肝が働きすぎると、「怒」の感情が出てくるとされます。つまり春はイライラしやすいのです。その上、新生活が始まるなど、慣れないことも重なりやすい頃。休息をしっかり取り、万事に余裕を持ちましょう。
「気虚」の人は春の気まぐれな天気に影響を受けやすく、体調が不安定になりがちです。夜はしっかり寝るように。また食べすぎに気をつけて、おなかへの負担を減らしましょう。
「気滞」「血瘀」の人は特にエネルギーが頭周辺で滞り、のぼせ、頭痛、イライラなどの症状が出やすくなります。体の中に流れを作るイメージで、香りのいい食材を積極的に摂り、力まない程度の軽い運動を心がけましょう。
肝は血で満たされている臓腑なので、「血虚」の人も肝がうまく働かずに空回りし、イライラなどが出やすくなります。香りのいい食材も取り入れつつ、肉や魚などのたんぱく質を意識して摂りましょう。たんぱく質は、足りない血を補ってくれます。

安東由仁 あんどう・ゆに

鍼灸師。京都生まれ。20年間アスレティックトレーナーとして勤めたのち、京都に戻り、左京区・鹿ヶ谷にある町家で「ゆに鍼灸院」(完全予約制)をオープン。治療だけでなく、暮らしの中でできる養生術も伝えるなど、“自分をバージョンアップ”するためのお手伝いをしている。
@humanitekyoto
humanitekyoto.com

Text: Yuni Andoh Illustration: unpis Edit: Milli Kawaguchi

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