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14 March 2021

磯村勇斗 the springboard
「“いかに存在するか”ということ。それを学んだ現場でした」

振り幅のある役柄を自在に演じ分けるアップカミングな実力派俳優、磯村勇斗。 中学生の頃から志した道をひたむきに歩み続け、 自らが“ターニングポイント”と語る今、 演技にかける真摯な思いを語ってくれた。

カラフルなモチーフが付いた個性的なコートで撮影に現れた磯村勇斗さん。洋服好きと一目でわかる着こなしが印象的だ。
「これ、〈トーガ〉なんです。デザインの変わったものがわりと好きで、〈ヨウジヤマモト〉や〈ミハラヤスヒロ〉なども多いかな。基本的にはオーバーサイズ。昔は黒をよく着ていたけど、最近は色のあるものにも惹かれますね」
磯村勇斗 the springboard<br>「“いかに存在するか”ということ。それを学んだ現場でした」 磯村勇斗 the springboard<br>「“いかに存在するか”ということ。それを学んだ現場でした」
俳優を志したのは中学生の時。人生で最初に演じた役はアルプスの少女ハイジだった。
「スイスの姉妹校との合同行事でハイジのパロディ映画を作ったんです。主演から脚本、撮影、編集までを手がけました。全校生の前で披露して、拍手をもらったのがうれしくて」
高校時代は地元の劇団で学び、上京後はバイトをしながら小劇団を転々とした時期も。仮面ライダーからコック、不良高校生、同性愛者の美少年など、さまざまな役を演じてきた彼が、〝ターニングポイント〟と語るのが現在公開中の映画『ヤクザと家族 The Family』。半グレ集団に属する翼を演じている。
「脚本を読んで率直に、やりたい!と思いました。家族というテーマの下に、今までにない視点でヤクザを描いた作品。翼という役柄に惹かれ、今回の撮影地が地元・静岡であることに運命的なものも感じました。準備期間は半グレ集団について調べたり、地下格闘シーンのために体を作って臨みました。劇場では、綾野剛さん演じる〝ケン兄〟の生き方をとにかく観てほしいです。時代とともにヤクザが社会の中で生き辛くなっていく様子。頑張れ!と応援したいわけではなく、彼らも1人の人間であり、家族も持っているということ。愛や絆に注目してもらえたら」
翼が登場するラストシーンは、未来への希望をも感じさせる印象的なものだった。
「ほとんど終盤に近い、沼津での撮影でした。希望という言葉だけでは語りきれない…どう考えて演じていたかは秘密にしておきます。観てくださった方が自由に感じてくれれば。藤井道人監督は空気感を大切にする方。無理な芝居をせず、いかに物語の中に存在するかというアプローチにとても刺激を受けました。現場の随所に自分の俳優人生にとって必要な要素がちりばめられていた気がします。演じる楽しさをあらためて感じるような得難い経験でした。この作品で学んだことは今も生きていますし、大切にしていきたいと思います」
エンドロールで流れるmillennium paradeによる主題歌「FAMILIA」も話題だ。
「試写の時に初めて聴いて鳥肌が立ちました。感動しました。世界観がすごくマッチして作品の締めくくりにふさわしい曲。King Gnuもずっと好きだったのでうれしかったですね」
幼い頃から志した道でひとつの分岐点に立った今、どんなことを考えているのだろう。
「俳優って本当に大変!演じるというのは難しいことですし、すごく孤独なんです。ずっと1人で役に向き合わなければいけないから。やっていてよかったなと思うのは、作品を通して、観てくださった人に何かが届いた瞬間。自分という1人の役者が、誰か1人の人を笑わせたり、勇気づけたり、救うことができる力を持っている。それを感じた時です。これからもいろんな作品や役と出合って、自分も常に変わり続けていきたいですね」
最後に好きな女性のタイプについて一言。
「よく聞かれるんですけど正直困ります(笑)。強いて言えば何かに一生懸命になれる女性は素敵だなと思います。それは仕事でも好きなことでもいいんです。ひとつのことに夢中になっている人って、輝いて見えるんですよね」

PROFILE

磯村 勇斗
いそむら・はやと

1992年9月11日静岡県生まれ。2014年デビュー。主なドラマに『ひよっこ』(17)、『今日から俺は!!』(18)、『恋する母たち』(20)。21年は『珈琲いかがでしょう』に出演予定。映画『ヤクザと家族 The Family』が公開中。待機作に『東京リベンジャーズ』、劇場版『きのう何食べた?』など。

CREDIT

Photo: Shunya Arai (YARD)
Styling: Michio Hayashi
Hair&Make-up: Tomokatsu Sato
Edit: Naoko Sasaki

CLOTHING

1枚目: カーディガン ¥28,000(グラフペーパー)/オープンカラーシャツ ¥26,000、ノーカラーチェックシャツ ¥24,000、パンツ ¥30,000(以上サスクワァッチファブリックス | ドワグラフ) 2枚目: 右ページ シャツ ¥24,000(ブラームス | ワンダリズム)/カットソー ¥16,000(サスクワァッチファブリックス | ドワグラフ) 3枚目:  ジャケット ¥30,000、パンツ ¥18,000(共にニードルズ | ネペンテス)/オープンカラーシャツ ¥28,000(アンユーズド | アルファ PR)/シューズ ¥29,000(グラフペーパー) 4枚目ドット柄のシャツ ¥22,000、シューズ ¥37,000、ソックス ¥3,800(以上ニードルズ | ネペンテス)/チェックシャツ ¥29,000、メッシュパンツ ¥34,000、チェックパンツ ¥33,000(以上アンユーズド | アルファ PR)

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