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10 QUESTIONS

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MASATAKA KUBOTA

20 July 2019

窪田正孝を知るための10のこと。
「いつか思いっきり暴れたい。だからいまは我慢もします」

色が白くて、骨格がきれいで、彫刻のように繊細なビジュアル。なのに撮影で「ここに立ってください」「地べたに座ってもらえますか?」などとお願いすると、毎回「はいっ!」と意外なほど元気な返事。写りをチェックしてもらうためにモニターを向けたら「いえいえ、僕は見なくて大丈夫です」とスタッフにその場を譲ります。そんな体育会系な一面が見えた窪田正孝さんは、2019年も主演続き。月9ドラマ『ラジエーションハウス~放射線科の診断レポート~』がひと段落したのも束の間、今度は新作映画『東京喰種 トーキョーグール【S】』が公開されます。主人公カネキとして過ごした日々のことから、将来の役者人生に願うこと、打って変わって理想の夏休みまで、最新の気持ちをいろいろ伺いました。

Q1.2019年も2020年も、映画にドラマに主演作が目白押しの窪田さん。かつてはなかなかオーディションに受からない下積み時代もあったそうですが、そんな時期を経ての大活躍のいまの状況、そしていまから続く未来を、ご自身ではどんな風に捉えていますか?
僕はずっと、二番手、三番手でも生きていける役者になりたいと思っているんです。最近こうして主役をいただけるようになったことで、かえってその思いがより強くなりました。主人公の右腕みたいな役って、責任はありつつも、自由に演じられるポジションだと思うんです。たとえば今回の『東京喰種 トーキョーグール【S】』では、最強の敵役を演じた(松田)翔太さんが暴れ散らかしていましたよね?(笑)僕にとっては、ああいう姿が理想。40代、50代になったときに、思いっきり暴れられる役者になっていたい。面白い作品だと感じたら、いつでもそこに参加したい。そうできる説得力をつけるために、いまは基盤をつくる時期なんだと考えています。いろんなことに挑戦して、ときには我慢もして、もっと柔軟な俳優になっていきたいです。
Q2.『東京喰種 トーキョーグール【S】』は、日本のみならず世界各国で人気を誇る映画シリーズの2年ぶりの続編です。ついに本作の公開を迎え、どんな気持ちですか?
前作『東京喰種 トーキョーグール』は動画配信サービスを通じて、世界中で400万人以上の方に観ていただけたそうなんです。2017年にアメリカ・LAで開かれた「ANIME EXPO」に参加したときなんて、そこら中にカネキのコスプレをしてる人たちがいて、がんばって日本語で話しかけてくれたりして。前作が国を越えて愛される映画になり、こうして続編の実現につながったのというのは、すごくうれしいしありがたいこと。キャストもスタッフも前作から大きく変わり、映画はさらにパワーアップしたと思います。
Q3. 主演作も続いていましたが、カネキという役を演じるのはひさしぶり。どんな感覚で臨みましたか?
本作の台本を読んでいるうちに、前作で自分の体に染みついて残っていた、カネキとしての感覚がよみがえってきたんです。なので前作を観返して感覚を思い出すのではなく、自分の中に残っていたものの延長線上で、「【S】」のカネキを演じることができました。プレッシャーや気負いもなく、いい状態で向き合えたと思います。
Q4.前作でカネキは、人間の姿をしながらも人間を喰べる“喰種”のリゼ(蒼井優)の臓器を移植されたことで、半喰種となってしまいます。人間と喰種のどちらにも属せない彼の戸惑いや葛藤が描かれていたのが印象的でしたが、本作のカネキはどうでした?
少しだけ、新しい一歩を踏み出しましたね。自ら進んでトーカ(山本舞香)から特訓を受けたり、敵同士だったはずのニシキ(白石隼也)を助けるために闘ったり……喰種の世界に踏み込んだことで、カネキの視点が拡張し始めたというか。人間だった頃のカネキって、人付き合いもせずに本ばっかり読んでたから、知識はあっても経験値がないんです。だけど、いろんな喰種が仕掛ける罠にもてあそばれ、なんとか切り抜けるうちに、ちょっとずつ人間としての厚みが増して、意志が生まれてきている気がします。とはいってもまだ弱くて敵にやられまくりだから、早く覚醒したいんですけど……(笑)。
Q5.おとなしくて繊細で人の好いカネキ。窪田さんにもカネキと似たイメージを勝手に持っていたんですが、実際にお会いしてみるとすごく明るい方で、イメージがずいぶん変わりました!
犯人役とか、不幸なバックボーンを背負ってる役とか、幸薄い役を演じる機会が多かったから、そんなイメージがついちゃったんでしょうね(笑)。カネキと自分が似てる部分があるとするなら、ひとつのことを極めるためにのめりこむところと、スロースターターなところかな。僕も、作品が始まってすぐはなかなかスイッチが入らないんですよね……3日目あたりから、ようやく役が馴染んでくるというか。
Q6.カネキの成長をわかりやすく感じるパートといえば、やっぱりアクションシーン!とてもかっこよかったです。アクション経験豊かな窪田さんとしては、どこにこだわっていたんでしょう?
一番はリアクションです。今回は翔太さん演じる月山が圧倒的強者なので、彼が軽く腕を振って殴るだけで、僕はふっ飛ぶ。アクションって実は“攻め”よりも“受け”が大事なんですよね。芝居もそうだけど、リアクションができていないとキャッチボールにはならない。ワイヤーやCGを使うとはいえ、「大ダメージをもらっている」というリアリティが自分の動きでちゃんと伝わるようにと意識していました。表情や動作だけで状況をしっかり表現できたら、伝わる情報量が台詞にさえ勝るときがあるんです。
窪田正孝を知るための10のこと。<br>「いつか思いっきり暴れたい。だからいまは我慢もします」 窪田正孝を知るための10のこと。<br>「いつか思いっきり暴れたい。だからいまは我慢もします」
Q7.アクション経験豊富で、華麗なアクションもさくっとこなせる肉体美は窪田さんの大きな魅力だと思いますが、筋トレなどの体づくりは日常的にされているんですか?
20代のときはほぼやったことがなかったんですけど、最近ようやく始めました!今年の3月に舞台で膝を壊してしまったとき、膝に負担がかからない筋トレを勉強したんです。そのあと『ラジエーションハウス~放射線科の診断レポート~』で診療放射線技師の役をやったのもあって、体というものにだんだん興味がわいてきて。いまは“筋膜リリース”にハマってますね。床にローラーを置いてごろごろするやつ。あとはマッサージに行ったり、鍼を打って電気を流してもらったり、食事に気をつけたり……仕事の都合で睡眠不足気味のときでも、普段からメンテナンスしておくと、体が言うことを聞いてくれるんです。膝を壊したことで、「年を重ねるとこういう作業も必要になってくるんだな」と知れたのは、まさにケガの功名でした。
Q8.カネキは喰種と人間という、異なる種族同士が共存する方法を懸命に探り続けています。それでぜひ窪田さんにお聞きしたいんですが、いまの社会で主義主張の異なる人同士が共存するためには、どんなことが必要だと思いますか?
うーん……機械を捨てること!とくにスマホかな。便利さを否定するつもりじゃないんですけど、結局いまってこの表札みたいな薄っぺらい機械が、自分のすべてを知ってるわけじゃないですか。本当は人間同士で向き合うべきなのに、気持ちやストレスを発散する矛先が、インターネットに向いちゃってる。それが続くとやっぱり心が死んじゃうというか、人間関係もいい方向には進まない気がしますね。……あの、Netflixオリジナルドラマの『ブラック・ミラー』って知ってます?めちゃくちゃ面白くないですか?あのドラマを観たら、いま僕が言ったことの意味が全部わかると思います。最近あれにハマりすぎてるから、そういう思考回路なのかも(笑)。早く続きを観たいんで、今日も仕事終わって帰ったら、絶対1エピソードは観ます!
Q9.『ブラック・ミラー』、現代社会の闇を描く話題のドラマですね。余暇のおともはNetflixですか?もしいま1週間まとまって夏休みがとれるとしたら、何をして過ごします?
1週間あったら何するかな~……あ、旅がしたいですね。ドイツに行ってみたいんです。こないだ仕事でカンヌ映画祭へ行ったとき、ドイツでのトランジットでちょっとしたハプニングがあって。マネージャーとふたり、なぜか一瞬だけ外に出ちゃったんです。そうしたら建物のデザインはすごくおしゃれだったりするのに、なんか街は暗い雰囲気で……「どんな国なんだ?」と逆に興味をそそられたという(笑)。「東京喰種」シリーズも、海外だとドイツで一番人気があるんですって。だから、今度はちゃんとドイツを体験してみたいですね。休みが短かったら『ブラック・ミラー』一気見か(笑)、温泉かな!(ふとカメラのシャッター音が気になって)すごく音がしますが、デジタルじゃなくてフィルムなんですか?
Q10.はい、これはフィルムカメラです。写真にも興味がおありなんですか?
いいカメラを持ってるとかじゃないけど、好きですね。「NOMO」っていうカメラアプリが、いろんなアナログカメラ風に撮れるフィルターが入ってて、使うのがすごく楽しいんです。たとえばチェキって、撮ったあとのポラロイド写真が早く現像されるように振るでしょう?NOMOでチェキのフィルターを使うときも、いちいちスマホを振らないと画像が鮮明に出てこないんです(笑)。その体験自体が面白い。人や動物を撮るのが好きで、特に、実家に猫が6匹いるから、猫たちの写真をよく撮ってます。

INFORMATION

『東京喰種 トーキョーグール【S】』

原作:石田スイ「東京喰種トーキョーグール」 (集英社ヤングジャンプ コミックス刊)
監督:川崎拓也 平牧和彦
脚本:御笠ノ忠次
出演:窪田正孝 山本舞香 鈴木伸之 小笠原海 白石隼也 木竜麻生 森七菜 桜田ひより 村井國夫/知英 マギー ダンカン 栁俊太郎 坂東巳之助/松田翔太
配給:松竹
7月19日(金)全国公開
©2019「東京喰種【S】」製作委員会 ©石田スイ/集英社
tokyoghoul.jp/

PROFILE

窪田正孝
Masataka Kubota

1988年生まれ。神奈川県出身。2006年に俳優デビュー。おもな出演映画に『カノジョは嘘を愛しすぎてる』(13)、『予告犯』(15)、『64-ロクヨン-前編/後編』、『ラストコップ THE MOVIE』『東京喰種 トーキョーグール』(17)、『犬猿』『銀魂2 掟は破るためにこそある』(18)など。今後は、2020年前期のNHK連続テレビ小説『エール』主演に抜擢。また主演映画『初恋』も控えている。

CREDIT

Photo: Reiko Toyama 
Text: Sakura Sugawara 
Edit: Milli Kawaguchi

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