振り幅のある役柄を自在に演じ分けるアップカミングな実力派俳優、磯村勇斗。 中学生の頃から志した道をひたむきに歩み続け、 自らが“ターニングポイント”と語る今、 演技にかける真摯な思いを語ってくれた。


磯村勇斗 the springboard
「“いかに存在するか”ということ。それを学んだ現場でした」

カラフルなモチーフが付いた個性的なコートで撮影に現れた磯村勇斗さん。洋服好きと一目でわかる着こなしが印象的だ。
「これ、〈トーガ〉なんです。デザインの変わったものがわりと好きで、〈ヨウジヤマモト〉や〈ミハラヤスヒロ〉なども多いかな。基本的にはオーバーサイズ。昔は黒をよく着ていたけど、最近は色のあるものにも惹かれますね」


俳優を志したのは中学生の時。人生で最初に演じた役はアルプスの少女ハイジだった。
「スイスの姉妹校との合同行事でハイジのパロディ映画を作ったんです。主演から脚本、撮影、編集までを手がけました。全校生の前で披露して、拍手をもらったのがうれしくて」
高校時代は地元の劇団で学び、上京後はバイトをしながら小劇団を転々とした時期も。仮面ライダーからコック、不良高校生、同性愛者の美少年など、さまざまな役を演じてきた彼が、〝ターニングポイント〟と語るのが現在公開中の映画『ヤクザと家族 The Family』。半グレ集団に属する翼を演じている。
「脚本を読んで率直に、やりたい!と思いました。家族というテーマの下に、今までにない視点でヤクザを描いた作品。翼という役柄に惹かれ、今回の撮影地が地元・静岡であることに運命的なものも感じました。準備期間は半グレ集団について調べたり、地下格闘シーンのために体を作って臨みました。劇場では、綾野剛さん演じる〝ケン兄〟の生き方をとにかく観てほしいです。時代とともにヤクザが社会の中で生き辛くなっていく様子。頑張れ!と応援したいわけではなく、彼らも1人の人間であり、家族も持っているということ。愛や絆に注目してもらえたら」
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CLOTHING
1枚目: カーディガン ¥28,000(グラフペーパー)/オープンカラーシャツ ¥26,000、ノーカラーチェックシャツ ¥24,000、パンツ ¥30,000(以上サスクワァッチファブリックス | ドワグラフ) 2枚目: 右ページ シャツ ¥24,000(ブラームス | ワンダリズム)/カットソー ¥16,000(サスクワァッチファブリックス | ドワグラフ) 3枚目: ジャケット ¥30,000、パンツ ¥18,000(共にニードルズ | ネペンテス)/オープンカラーシャツ ¥28,000(アンユーズド | アルファ PR)/シューズ ¥29,000(グラフペーパー) 4枚目ドット柄のシャツ ¥22,000、シューズ ¥37,000、ソックス ¥3,800(以上ニードルズ | ネペンテス)/チェックシャツ ¥29,000、メッシュパンツ ¥34,000、チェックパンツ ¥33,000(以上アンユーズド | アルファ PR)
Photo: Shunya Arai (YARD) Styling: Michio Hayashi Hair&Make-up: Tomokatsu Sato Edit: Naoko Sasaki