FROM EDITORS GINZA8月号 夏と「切なさ」研究

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「切なさ」を撮りに
海に行った日の話

太陽が一番元気な季節ほど、一日の終わりを告げる夕日が胸に刺さる。「切なさ」。苦しいようで、悲しいようで、少し違う。これは一体なんだろう?「夕暮れ過ぎ」という特集テーマに引っ掛けて、胸をきゅっとつままれたようなこの感覚について考えてみた。

話を聞きに行ったのは、音楽プロデューサーの小林武史さん。だって、この人ほど、日本中を切なくさせてきた人っていない。そして、切ない気持ちを表現すべく写真家の奥山由之さんにフォトストーリーを撮影してもらった。誌面で描かれる“いつかの夏の思い出”に出演してくれたのは、女優の佐久間由衣さんだ。
6月のある日、私たちは海へ向かった。スタッフの心の中に流れていたのは、Mr.Children「君がいた夏」。ロケ地に着いた佐久間さんは、この曲のPVに出ていたような、少し古めいたオープンカーの助手席に乗り込む。それから海辺をそぞろ歩く。はしゃぐ。笑う。そのそばで彼女と海を撮り続ける奥山さん。スタッフは離れたところで彼らを見守っていた。波の音と風の音だけが聞こえてきて、そこに時折シャッターの音が挟まれる。なんだか、とても不思議で幸せな気持ちになった。

夕暮れを過ぎても、撮影は続く。花火の時間だ。ところが、用意した手持ち花火が高速で消えてしまう!海風のせい?ド○キでまとめ売りしていたやつだから?理由はわからないが、これではシャッターチャンスが作りづらい。そこで私たちは、全員両手に花火を持ち、点いた人から佐久間さんのもとへ走り寄って手渡すという方式を編み出した。「はい! 点いた点いたー!」と言いながら浜辺を小走りする。佐久間さんが笑いながら受け取って、カメラのフラッシュが光る。短い時間だったけれど、とても楽しくて、奥山さんが「オッケーです!」と言ったとき、少し寂しいくらいだった。

そうそう、昼の撮影現場では、浜辺でバーベキューをする男の子たちが、スピーカーでずっと音楽を流していた。耳をすましてみたら、それはなんと、小林さんと桜井和寿さんのバンド・Bank Bandの曲だった!素敵な偶然に心が弾んだ。やっぱり、夏と海と、小林さんの音楽なのだ。

切ない気持ちを呼び起こす音楽から、日本人の「切なさ」好きまで、じっくり考えたGINZAの「切なさ」自由研究。ぜひ本誌でご覧ください!

編集クロ

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