筒井万琴(岸井ゆきの)に「聞きたいこと全部話すよ」という設楽浩暉(志尊淳)。が、まだ隠されている真実はありそうで……。水曜ドラマ『恋は闇』(日テレ 毎週水曜よる10時〜)7話を、ドラマを愛するライター・釣木文恵と、イラストレーターのオカヤイヅミが振り返ります。6話レビューはこちら。
*レビューはネタバレを含みます。
冷蔵庫の血はスッポンの生き血。さすがに言い訳すぎないか
筒井万琴(岸井ゆきの)に「聞きたいこと全部話すよ」という設楽浩暉(志尊淳)。が、まだ隠されている真実はありそうで……。水曜ドラマ『恋は闇』(日テレ 毎週水曜よる10時〜)7話を、ドラマを愛するライター・釣木文恵と、イラストレーターのオカヤイヅミが振り返ります。6話レビューはこちら。
*レビューはネタバレを含みます。
設楽浩暉(志尊淳)とみくる(齋藤飛鳥)は異母兄妹。浩暉が7歳のときに父・貫路(萩原聖人)が外でつくった子どもとしてやってきたが、母・久美子(紺野まひる)は家には置くものの、まともに食事も与えず放置。義務教育を終えたみくるを追放しようとした母を見て、浩暉はみくるとともに生きることを決めた。
以上が、浩暉が筒井万琴(岸井ゆきの)に語った謎の女の全貌と、自分との関係。たしかに妹を養う必要があるとなれば、浩暉がホストでも何でもやって稼ぎ、今もなお無茶な取材をしてはスクープを連発して金に執着していた説明がつく。浩暉の戸籍にみくるが載っていなかった整合性もとれる。二人の関係にウソはなさそうだ。
だが、まだ謎は残る。血に固執していたのは興味本位、あるいはホスト時代の客をビビらせるため。父とは連絡を取っていない。冷蔵庫の血はスッポンの生き血。これらはさすがに言い訳すぎないか。一度は納得したかに見えた万琴だが、浩暉が病院の警備バイトをしていた頃、院内の血液製剤の数が合わない事件が起きていたこと、浩暉が向葵(森田望智)の病院に頻繁に来ていたことを知ってしまう。やっぱり冷蔵庫にあったのはスッポンの血ではなさそうだ……。
みくるが久美子から受けた仕打ちが本当なのだとしたら、みくるには久美子を殺害する理由があると言えるだろう。7話冒頭では、母親の亡骸を前に血まみれの浩暉が「みくる?」と呼ぶシーンがあった。ラストの養生された部屋で手を血に染めてうずくまるみくるを見つける浩暉は、おそらく冒頭シーンの続きだろう。浩暉は、みくるをかばっているのではないだろうか。
Edit_Yukiko Arai