登場人物たちのドラマを通じて、恋愛はもちろん、仕事、将来、人間関係…など、広く人生にまつわるさまざまな教訓をもたらしてくれるのも、ラブコメ映画を観る醍醐味。カルチャー通にして人生相談の名手であるコラムニストのジェーン・スーさんに、ギンザ読者が抱える5つの切実な悩みに効く、隠れた名作を教えてもらった。 #ジェーン・スーに聞いた人生に効く5つの映画
🎨CULTURE
SNSを眺めるたびに、劣等感と疎外感を味わいます
あなたの悩みに、ジェーン・スーが映画を処方します
Q. 友人たちのSNSを眺めるたびに、劣等感と疎外感を味わいます。容姿も人生もあらゆる面で自分が見劣りしているようで、気分が落ち込んでしまいます。
A. そもそもSNSって、世界で上位1%に入るくらい賢い人たちが心血を注いで作り上げたシステム。人間の潜在的な好奇心や他者への羨望を刺激して中毒にさせるように作られているんだから、真に受けてはダメです。やめるのは難しいと思うけれど、スマホの外に本当の世界が広がっていることを忘れないでほしい。『ラブ・ハード』のナタリーも、マッチングアプリで出会ったジョシュが、写真もスペックも偽りだったと知って憤慨する。でも実際に会って感じたバイブスの良さは否定できないと気づいていく。質問者さんも、SNSでは表せない経験に時間やお金を費やすことをオススメします。
『ラブ・ハード』 2021年／エルナン・ヒメネス／106分
記者のナタリーはある日、マッチングアプリで理想の男性ジョシュと出会う。恋心を募らせ、一緒にクリスマスを過ごそうと、アポなしで遠方に暮らす彼の元へ。しかし現れたのは、写真と全く別人の男性だった。Netflix映画『ラブ・ハード』独占配信中
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Text_Emi Fukushima Edit_Keisuke Kagiwada
