ハンドメイドだからこそ叶えられる無限のクリエイティビティ。作品に映し出される作家たちのパーソナリティとは?4名の作家のポートレートと創作のストーリーをお届けします。#ハンドメイド作品と作家たち
🎨CULTURE
タイダイ染め作家ゆきが探求する、無限の技
ゆき
染色アーティスト

タイダイ染め作家として、10年以上のキャリアをもつゆきさん。本場、サンフランシスコに留学し、タイダイ染めの技術を習得。その魅力の虜になったそうだ。
「色を自由に調節できるし、絞って染めて、広げた時に理想の柄が広がると『うわぁ!』っていう感動がすごくて!」
一戸建ての自宅兼アトリエで、生地を濡らし脱水、好きな形に絞って染めて、色が定着したらまた洗う。24時間365日、洗濯機を稼働させながら、日々制作に勤しんでいるという。
「始めたばかりの頃は全然食べていけなくて、OLをしながら帰宅後に染める生活を続けていました。友人に恵まれていたこともあり、ブランドからの依頼も増え、とにかくいろんなアイテムを染めてきました。今も外注のお仕事をしながら、空いた時間で自分のブランド〈D.Y.E〉の制作をしています」
理想の染めに近づくため、一に研究、二に研究の毎日。「無限に技があるのが面白い」と話す。気候によって水の温度も変わるので、季節によっても微調整が必要になるそうだ。そして染めを一工程で終わらせず、複数の工程を経て、完成するのが、彼女の作品の持ち味。
「例えばボディの半分を染め、もう半分を別の配色で染め、ブリーチを片側に施すなど、どんどん工程数が増えてきていますね。グラフィックを勉強していたこともあるので、レイヤーを重ねるという感覚が好きなのかもしれません」
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Photo_Mikito Iizuka Text&Edit_Sakiko Fukuhara
