銀座には、何十年も町の文化を支えてきた建築と、町の未来をつくる新しい建築とが共に並んでいる。この町で書店を営む森岡督行さんが、それらを案内。100年前のライカで写し、独自の視点で解説する。#森岡督行がライカと巡る銀座をつくった名建築10
🎨CULTURE
「ビヤホールライオン銀座七丁目店」会話と共に文化も交差した、この町最古のビアホール
森岡督行がライカと巡る銀座をつくった名建築10
ビヤホールライオン 銀座七丁目店

会話と共に文化も交差した
銀座最古のビアホール
1934年に開店した、日本に現存するなかでは最古のビアホール。「かつてここが最先端だったんだな」という空気感やエネルギーを、そのまま感じさせる建築です。数十年前、山形から東京へ出てきたばかりだった私は、店内に入った瞬間に「これが東京なんだ!」と強く感じました。たぶん、時間や歴史が積み重なって生まれる文化の分厚さを感じたのだと思います。250色のガラスを使ったモザイク壁画など、建築的な手仕事も見どころですが、面白いのは天井から下がるシャンデリア。ビールの泡やぶどうを表したデザインだと言われていて、4灯だけ単体で浮かぶ真ん丸の“泡”もあります。

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ビヤホールライオン 銀座七丁目店
創建当時の雰囲気を伝える生ビールの殿堂。設計は「旧新橋演舞場」を手掛けた建築家の菅原栄蔵。2022年に登録有形文化財に指定された。モザイク壁画にはビール麦を収穫する婦人たちの姿が描かれている。
住所_東京都中央区銀座7-9-20 銀座ライオンビル 1F
tel_03-3571-2590
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森岡督行
もりおか・よしゆき>> 1974年山形県生まれ。一冊の本を売る書店、「森岡書店」店主。『銀座百点』でエッセイ連載中。GINZA SIXのポッドキャストでパーソナリティも。著書に『800日間銀座一周』(文藝春秋)、『銀座で一番小さな書店』(小学館文庫)。
Photo, Illustration_Yoshiyuki Morioka Text_Masae Wako
