スタイリスト三田真一さんがすすめる、メンズ服のベーシック vol.2
「シーズン毎に改良される定番服の背景には、機能やディテールなど、奥深いストーリーが隠されています。なかでも、既製服の原点であり、普遍的な魅力をもつワークやミリタリーのエッセンスが流れるものを選びました。どれも、きちんと時代性が取り入れられているので着こなしやすい。身幅が広くても、ベルトでウエストを絞れば、女性らしいバランスに変わります」
約80年前のスポーツギアがベース
VAINL ARCHIVEのスイングトップ
紳士のトラッドスタイルではおなじみのショート丈アウター。無地が一般的だが、〈ヴァイナルアーカイブ〉はザッツ・トラッドなチェック柄に。女性にとっては新鮮なアイテムなだけに、「マニッシュになりすぎないように、足元はヒールでバランスをとること」というアドバイスも参考に。¥69,300(ヴァイナルアーカイブ | LMH)
秋雨前線対策もばっちり!
NEXUSVII.のハンティングコート
改良を繰り返し、今回で4作目となる〈ネクサスセブン〉の定番コートは、体になじむと評判の作り。「ベースは、狩猟用ジャケット。アウトドアと日常のどちらのシーンでも活躍するスペックを備えています。生地は、高密度なベンタイルを使い、雨風への耐性はさらに強化されました」。¥71,500 (ネクサスセブン | NEXUSVII. 渋谷PARCO店)
ボタンを外すと印象がガラッと変わる
WEWILLのシェフコート
料理人のワークウェアであるシェフコートといえば真っ白なイメージがあるが、ブラウンのコーデュロイでデザインを一新。「中にタートルネックのインナーを合わせて、下はショーツやタイトスカートを合わせて。ダブルのジャケットを着る時みたいに、マニッシュに仕上げるのが正解です」。¥41,800(ウィーウィル)
裾を絞ってはけるアジャスター付き
MARKAWAREのカーゴパンツ
Y2Kスタイルの流行で、いま再注目されているボトム。「ウエストをグッと絞れるように、必ずベルトループ付きを選ぶこと。おへそ出しでも、タイトなTシャツをインしてもキュート。中でも、ポケットが斜めに付いたマーカウエアの1本は、サイドのボリュームが出にくく野暮ったく見えないところがいい」。¥39,600(マーカウエア | パーキング)
秋の装いを軽快にするシャーベットカラー
Wenzdayのモヘアカーディガン
根強い人気を誇るグランジファッションを象徴するアイテム。「90年代のファションアイコンである、カート・コバーンをお手本に、女性もダルっとした雰囲気で着てみましょう。ダメージデニムによれたTシャツで、当時さながらの装いでキメてほしい」。柔らかいファーヤーン製で、毛糸にそのまま包まれているかのよう。¥20,900(ウェンズデイ)
トップレイヤードのアクセントに!
nonnativeのダウンベスト
アウトドア由来のダウンは、メンズの方が豊富なバリエーションがそろう。「ノンネイティブの新作ベストは、モダンなカッティングで山のギアっぽさが緩和されています。ボリュームがあるのに、白いボディだから重く見えない。きっと誰でも抵抗なく取り入れられるはず。ベストは冬でも暑すぎず、丁度いい」。¥63,580(ノンネイティブ | ベンダー)
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三田真一
1975年東京都生まれ。独立後、97年渡英。ロンドンを拠点に活動し、2001年帰国。ファッション誌、広告、ミュージック・ヴィジュアルを主に手がけている。