スタイリスト石井大さんがすすめる、メンズ服のベーシック vol.2
「ワークウェアやストリートカルチャーから派生したメンズ服は、一点取り入れるだけで個性が出るので、ほかは主張し過ぎないアイテムを合わせるのがコツ。一歩間違えると、“頑張り過ぎ”に見えてしまうので注意を。どれも着こなしの“ノイズ”と捉えて、マンネリ化したファッションから脱却して新たな“自分流”を見つけるきっかけにしてほしい」
手持ちのトップがこれ一点で個性派に
CLASSのトップ
道具を持ち歩くためのホルスターを模したような、珍しいデザインのトップを発見。ブランドはジャケットの上からレイヤードする着こなしを提案。「使い方はキャミソール感覚で。ウルトラスエード製のため、ニットやウールなどの冬地とも相性がいい。手持ちのウェアと自由に組み合わせて、トップレイヤードを楽しんで」。¥42,900(クラス | ウィリー)
チノパン、ジーンズと相性抜群!
THOUSANDSのミリタリーパーカ
米・士官学校に支給されたカデットコートをアレンジしたパーカ。フードに付いたジップを開くと、セーラーカラーに変化する2WAY仕様。「丈が短くてコンパクトなアウターなので、女性が着ても極端なオーバーサイズにはなりません。イタリアンウールでタフさは軽減されているので、軍ものに抵抗のある方もご安心を」。¥86,900(サウザンズ)
男女兼用できるモノトーンニット
HUM VENTのフィッシャーマンニット
〈Chaos〉などのレディスブランドを手がけてきたデザイナー、櫛部美佐子による、〈ヒューベント〉が今季デビュー。ジェンダーレスなウェアを展開する。「ガシッとした肉厚なウール地を使用しながらも、グラフィカルな幾何学模様で現代的にアレンジし、クラシック過ぎないバランスに」。¥44,000(ヒューベント | エレメントルール)
もう、見た目はムートンそのもの
N.HOOLYWOOD COMPILEのワークジャケット
日常使いに適したメンテナンスの手軽さで選ぶなら、この一着。「レザーと比較して、とにかく軽く、雨染みになる心配はない」と、メリットばかりのビーガンレザーを使用。「汚れてもサマになるのでガンガン着られます」。見た目の愛らしさだけでなく、利便性まで抜け目なし。¥55,000(N.ハリウッド コンパイル | ミスターハリウッド)
オーガニックコットンのセルビッチデニム
Whowhatのデニムジャケット
中納良恵(EGO-WRAPPIN’)やUAの衣装を務めたデザイナーが手がける、〈フーワット〉の5XLシリーズのデニムジャケット。「サイズ展開は、なんと5XLのみ。性別、身長差、年齢問わず、多くの人が手に取ってほしい、と考えて作られたキャッチーなアイテムです。上質な素材選びが、このブランドならでは」。¥63,800(フーワット)
ズドンと落ちるワイドストレート
TUKIのコーデュロイパンツ
パターンにこだわる、日本のパンツ専業ブランド〈ツキ〉で定番のべイカーパンツ。「はいたときの美しさは感動するレベル!」と石井さんも絶賛。毎年秋にはコーデュロイ素材が登場。「やはり、女性は中畝から細畝のものを。着こなしが上品に仕上がります」。サイズは、00〜4まで幅広くそろうのもうれしい。¥38,000(ツキ | 原田服飾研究所)
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石井 大
1985年福島県生まれ。「普通の中にあるリアリティ」をスタイリングで追求。独自の世界観が宿る。本誌のほか、ファッション分野を中心にメンズ誌でも活躍。