No.329 / 2024年10月11日発売

MAGAZINE

〈無印良品〉理想のニットの条件

PROMOTION

“受け継いでいく楽しさ”を再発見するポップアップ開催

中島セナ×〈ポロ ラルフ ローレン〉

立花恵理が巡る新ショップは、コーディネートアイデアの宝庫！

〈アティセッション〉新宿店で最旬服に出合う

アップデートした名作バッグ〈ル ロゾ〉と共に

堀田真由と〈ロンシャン〉のひと時

PLAYバッグを抽選でプレゼント！

メイリンが着る〈DIESEL〉“日常の中にきらめくサプライズ”

秋冬新作をまとったゲストたちをキャッチ

〈アンスリード〉青山店がリニューアルオープン！

モダンなオリジナルブランド〈HER.〉を解剖

新生セレクトショップ「HER.」がオープン！

アイコンバッグ「ル ロゾ」の限定色もお目見え

〈ロンシャン〉の体験型ポップアップが京都にやってくる！

アーカイブプリントをあしらったカプセルコレクションが発売

〈ポール・スミス〉ウィメンズラインの30周年を祝う

〈無印良品〉理想の白シャツの条件

“肌の知性”をアップデートする新成分を配合！

進化した美容液「ル・セラムⅡ」で、お疲れ肌に潤いのご褒美を

松山ケンイチ（桂場等一郎）の全話視聴Xに引き込まれて見返したくなる！

『虎に翼』イメージイラスト（4/4）／まつもとりえこ

CULTURE

INTERVIEW

天邪鬼なあなたには

G's CHARM

No.328 / 2024年9月12日発売

FASHION

熱くて優しい、市川実日子さんの餃子

COLUMN

特別な時間が流れていた、新たなドラマの可能性を観た

『錦糸町パラダイス』12話イメージイラスト／オカヤイヅミ（イラストでも全話振り返りました）

藤本 佳奈子さん

BEAUTY

よりミニマルになったよ

では、ビューティの時間です！

ジョニー楓「愛となぐさめの星占い」

都心のワンルームから郊外の素敵な一軒家まで、センスのよい人の自宅をSNAP！おしゃれだけど実用的。センスのよい人たちが暮らしている部屋の「リアル」が盛りだくさん。インテリアの参考に。2018年12月から続くginzamagの人気連載。

私と部屋

毎日22時に更新。タロット使いのJON（犬）が、あなたのために毎日リーディング。その日の「対策」を星座別にお伝えします。

JON（犬）の毎日占い「 今日を過ごすヒント」

占い師章月綾乃さんによる、12星座別月間占い。星の声に耳を澄ませれば、過ごし方のヒントが見えてくる！ あなたの現在地点と今月の運勢は？

章月綾乃「開運レター占い」

おしゃれな人の持ち歩きコスメや、ポーチの中身を紹介。美の3か条、お気に入りの美容アイテムも伺い、美しさの秘密に迫ります。2018年4月から続く、ginzamagの人気連載。

きれいな人のポーチの中身

動くイラスト「メタ・イラストレーション」で注目を集めるクリエイター小川雄太郎さんが手掛ける連載漫画『トップスドッグズ』。洋服を模した犬のキャラクター“ロン”のゆる〜い日常をお届け。

トップスドッグズ

"ききたい"楽曲と、"きたい"服！
音楽とファッションの特集です

GINZA10月号

時代の空気を映し出す
モードなドラマたち

GINZA11月号

No.317 / 2023年10月12日発売

10月12日発売の〈アー・ペー・セー X JW アンダーソン〉をピックアップ。

〈A.P.C.〉 ジャン・トゥイトゥ

─ジョナサン・アンダーソンと彼のクリエイションには昔から興味を持っていたんですか？
「そうですね、以前から知ってましたよ。イギリスでのPRエージェンシーが一緒ですしね」
─彼の才能をどのように見ていますか？
「とても革新的なクリエイターで、プロダクトのクォリティに深いこだわりがある人です」
 ─今回のコラボレーションは、ファッション業界に入る前のジョナサンが〈A.P.C.〉を愛用していたことがきっかけですよね。それについては？
「もちろんいい気分です。とてもうれしいですね」
─今活躍するクリエイターたちも〈A.P.C.〉に影響を受けた人は多いのではないでしょうか。
「若い世代にインスピレーションを与え続ける存在であることはありがたいと思います。ですが、これから先は、何か真に過激なものは生まれてこない気がしています」
─今回のコラボで表現したかったことは？
「人生の残酷さと甘美さです」
 ─インスピレーションにヨーゼフ・ボイスを選んだのはどちらから？何に惹かれたのでしょう。
「そのアイデアはジョナサンと私、2人で話し合いました。［コヨーテ ─私はアメリカが好き、アメリカも私が好き］（74）のインスタレーションに見られるボイスのポリティカルな側面には、当然ながらとても魅了されます。大いに哲学的で、政治的なステートメントがある。この作品に対する考えも共通していて、それがいくつかのヴィジュアルとして落とし込まれました」
 ─特にお気に入りのアイテムを挙げるなら？
「重厚なダッフルコートと大きなジッパーをあしらったバッグですね」
 ─共同作業を通じて、新たな発見はありましたか？
「ジョナサンは本当にいろんなことに詳しいんです。ほとんど誰も知らないようなことを熟知しています」
─変化の激しいファッション業界にあって、あなたとジョナサンのクリエイションはいい意味で〝変わらない〟魅力があるように感じます。
「ファッションの変遷は実はとてもゆっくりなんですよ。表面的に変わっていくだけで、同じことを何度も繰り返しています。ストリートの世界はもう何年も前からずっと今のままです」
─「A.P.C. INTERACTION」やそれ以前からも、アーティストとの共同プロジェクトを続けていますが、それはなぜですか？
「自分が知りすぎている人たちだけと交流する、そんな退屈な人生は送りたくないからです。私は変化と、安定しないことが好きなんです」
─コラボレートするクリエイターの選択基準は何かありますか？若いアーティストたちも常にチェックされていたりするのでしょうか。
「互いに惹かれ合うこと。それはもう概念ではなく、感覚です。私は読書と執筆で、日々を忙しく過ごしています。1日は短すぎる。それに、私はもうこの先のアートを信じていないんです。今の時代、進歩的であることは不可能です。アート市場は金融ゲームのようになってしまいました」
─今、ファッションを通して伝えたいことは？
「メッセージは目には見えないものです。私たちが送るサインは昔から変わりません。まわりの人が見るイメージを複製するのではなく、自分らしくいられるよう、その手助けを続けています」

ジャン・トゥイトゥ&gt;&gt; 1951年、チュニジア生まれ。9歳で仏に移住し、ソルボンヌ大学を卒業。87年に〈A.P.C.〉をスタート。ブランド名には“生産の創造と工房”という意味が込められている。

〈JW ANDERSON〉 ジョナサン・アンダーソン

─〈A.P.C.〉をよく着ていたそうですね。
「はい、ジーンズをたくさん買っていました」
 ─この世界で仕事をする以前のことですよね。当時のあなたにとってはどんな存在でしたか？
「何か新しいものを生み出すというよりは、私にとってはクラシックであり、デザインと一体化することを学ばせてくれるブランドでした。過剰さはそこにはなくて、ちょうどいい塩梅の今の時代感がありました」
 ─なぜ今、一緒にコレクションを作ってみようと考えたのですか？
「昔から〈A.P.C.〉の大ファンでしたから。今回のコラボレーションは自然な流れで、それぞれのブランドにとってぴったりだと感じました」
 ─インスピレーションはどのように形になっていったのでしょうか？
「私はあらゆる事柄にインスパイアされる傾向があって、絶えず面白いと感じるものを発見します。自分をワクワクさせてくれる何かをひたすら探しているんです。それは、テーブルであったり、人であったり、もしくはアート作品だったり、なんでもあり得ます」
─個人的に着たいと思うものをデザインする。今回のコラボレーションでも、ご自身のブランド同様にその意識を念頭に取り組んだそうですね。
「そうですね、このコレクションもすべてが自分で着たいと思えるピースです」
─ジャン・トゥイトゥとはどのようにクリエイションを作り上げたのですか？制作過程で刺激を受けたことはありましたか？
「まずは自分たちのブランドの伝統に目を向けて、それをどのように翻訳し、再解釈するかという作業でした」
─〈JW アンダーソン〉の今春夏でもインスピレーションのひとつとして上がっていたコーニッシュウェアのティーポットがありますよね。
「コーニッシュウェアは英国の家庭の定番で、おそらく誰しもの自宅にある陶磁器です。ミラノで発表した春夏の〈JW アンダーソン〉のショーでは、ホーム、特にイギリスの家庭の日常の質感やパターン、協調性が主なリファレンスになりました。今年100周年を迎えるコーニッシュウェアは、私にとってはその風景を表すものですから、今回、ジャンともあの青と白のストライプにちなんだデザインを取り上げることにしました」
─ジャン・トゥイトゥが長期にわたってファッションやカルチャーシーンに影響を与えてきたことをどのように感じますか？
「このフィールドで長く活躍するためには、クリエイティブな全力疾走を、長距離マラソンを走るように続けることが求められます。ファッションとはハードワークであり、マラソンへのコミットを厭わないことです。トレンドに流されず、業界のシステムの一部にならなければなりません」
 ─ヨーゼフ・ボイスにインスピレーションを得た今回のコラボレーション同様に、クリエイションではいつも、カルチャーのアジテーターでありたいと語ってらっしゃいます。ファッションにおけるアートの重要性とは？
「結局のところ、ファッションは常に私たちが生きる時代を反映しています。時に現実を忘れさせてくれたり、必要ならば笑いを誘ったり。あるいは、実験的で位置づけが難しい、アートに近いようなものに姿を変えることもできます。より前向きで、シュールで、刺激あふれるものにしてくれるんです」

ジョナサン・アンダーソン&gt;&gt; 1984年生まれ、北アイルランド出身。2005年にロンドン・カレッジ・オブ・ファッションを卒業、08年に〈JW アンダーソン〉のメンズ、11年にウィメンズを始動。15年春夏より〈ロエベ〉のクリエイティブ・ディレクターを務める。10月13日、渋谷PARCO3階にJW ANDERSON 渋谷店がオープン。

コレクションの出発点となったボイス作品。アートに精通するライターの青野尚子さんに、彼の芸術活動について聞いた。
ヨーゼフ・ボイスは、今から100年ほど前になる1921年生まれのドイツ人アーティストです。40年に第二次世界大戦に従軍しますが、クリミア半島で乗っていた戦闘機が墜落。後に語ったところによると、タタール人に助けられ、傷に動物の脂を塗り、フェルトで包まれて凍死を免れたそうです。
その経験から、彼の彫刻作品では一般的な石や木、金属などではなく、フェルト生地や溶ければ消えてしまう脂肪といった素材がしばしば使われました。芸術は永遠不変ととらえがちですが、ボイスはおそらく意図的にそうではないもので彫刻を作ったわけです。 ［コヨーテ ─私はアメリカが好き、アメリカも私が好き］はボイスによる74年のアクションです。ドイツからアメリカに渡り、救急車でギャラリーに直行。外界とはフェンスで仕切られた空間で1週間をコヨーテと過ごしました。コヨーテはネイティブアメリカンの象徴で、彼らにまつわる社会問題や抑圧を批判する作品でした。

70年代は、ハプニングと呼ばれたパフォーマンスアートが盛んになった時代です。アーティスト自身が前面に立って発言をするボイスのアクションも、そのひとつと言えるでしょう。彼は代表者ではなく、私たち一人一人が社会を作るべきだとして、“社会彫刻”という概念を提唱しました。間接民主主義ではなく、より直接的な政治への参加を、作品を通して呼びかけたのです。
さまざまな市民運動を展開しながら、そこに関わるスタッフにはきちんと対価を支払うことが大事だと考え、マルチプルと呼ばれる複数エディションのある作品を量産します。その売り上げを活動資金にしていました。
ここ数年、社会問題に目を向けたソーシャリー・エンゲイジド・アートが注目され、ボイス作品はその文脈から再評価されています。現代美術の重要な流れであったことは間違いなく、ボイスの突出した才能は、いまだに多くの人たちに影響を与え続けています。

ジャン・トゥイトゥとジョナサン・アンダーソンが共鳴

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