厳選されたアーカイヴルックが集結
創立50周年を迎えた〈ジョルジオ アルマーニ／GIORGIO ARMANI〉。今年9月4日、イタリアを代表するデザイナーとしてファッション界に革命をもたらしてきた巨匠の訃報は、世界中に深い衝撃を与えた。しかし、彼が遺した美学と哲学は今もなお息づいている。アルマーニのヘリテージを未来へつなぐプロジェクト『ARMANI/Archivio（アルマーニ/アルキビオ）』が始動した。
東京・銀座の「アルマーニ / 銀座タワー」では、その特別展が11月16日（日）まで開催中。会場には50年の歴史から厳選された約30体のアーカイヴルックが並び、アルマーニが半世紀にわたり追求してきた時を超えるエレガンスと、そのレガシーに触れることができる。
ジョルジオ・アルマーニ氏が発案した『アルマーニ / アルキビオ』は、50年にわたるブランドのコレクションを体系的にアーカイヴ・管理しながら、そのヘリテージを未来へと継承する新たなプロジェクトだ。今年8月にデジタルプラットフォーム（archivio.armani.com）を初公開。ルックの3D画像に加え、〈ジョルジオ アルマーニ〉のランウェイ画像やスケッチ、ルックブック、広告ビジュアルなど多様な資料がデジタル化され、時代やテーマを横断して検索・閲覧できる。
単なる資料保存ではなく、過去と未来をつなぐ"概念の辞書"として、次世代のデザイナーや研究者にインスピレーションを与えることを目的とし、ファッションの文化的価値を継承していくことへのアルマーニの強い意志が込められている。
アーカイヴの選定基準は3つ。一つは、アンコンストラクテッド・ジャケットや軽量素材などのテクニカルな革新性。次に、当時の社会やメディアに影響を与えた文化的背景。そして、アルマーニらしいコードや美学を体現したデザイン的完成度。この3つを満たしたルックだけが、『アルマーニ / アルキビオ』の名のもとに記録されている。
Photo_GINZA, Mami Osugi Text_Mami Osugi
