確固とした信念、フィロソフィーを持つ人の 装いは素敵である。そんなロジックから、 スタイリスト上杉美雪さんと共に導き出したのは、 ルイーズ・ブルジョワに学ぶ、知的ファッション考察。
ルイーズ・ブルジョワに学ぶ知的ファッション考察
ルイーズ・ブルジョワ/彫刻家
彫刻のようなフォルムが語る エキセントリックなキャラクター
1911年フランス生まれ。父権を行使する父親、ルイーズの家庭教師として家に招き入れられた父の愛人、ただ沈黙を守るしかない母親。そんな幼少期の家庭環境が彼女を表現に向かわせた。日本では六本木ヒルズにある巨大な蜘蛛[ママン]がよく知られた作品であろう。怒りを糧に創作を続けたエキセントリックな姿勢や、残されたポートレートに映るキャッチーなアイテムに着想を得て、絶妙なちぐはぐさがアーティスティックなスタイリングを構築。
【Louise Bourgeois’s voice】
“私にとって彫刻とは、身体そのものだ。私の身体が私の彫刻なのだ。”
ナイロン素材で仕立てたスリーブレストレンチにパフィなスカートを合わせて作る、丸みを帯びたシルエットがシュールな彫刻作品のよう。
スリーブレスコート ¥205,000(プラダ | プラダ クライアントサービス)/シャツ ¥61,000(プール by クラス | ウィリー)/ヴィンテージのスカート ¥50,000(フックド ヴィンテージ)/ハット ¥20,000(ロック アンド コー | ドゥロワー 青山店)/ピアス 各¥21,000(マリア ブラック | ショールーム セッション)/リング ¥54,000(グーセンス パリ | ブラミンク)/ストッキング ¥2,300(ピエールマントゥー | ステッラ)/スニーカー 〈クラシック コルテッツ〉 ソール2.5cm ¥10,000(ナイキ スポーツウェア | ナイキ カスタマーサービス)/ダイニングテーブル ¥235,000(ACTUS・青山店)
遅咲き(70代でニューヨーク近代美術館で個展デビュー)だったためか、晩年のポートレートが多く残る彼女のスタイルで印象的なアイテムが帽子。こちらは1840年創業のフランスブランドのバスクベレー。
帽子 ¥9,000(ローレール | 銀座トラヤ帽子店)/ピアス ¥21,000(マリア ブラック | ショールーム セッション)/シャツ ¥61,000(プール by クラス | ウィリー)
ソルボンヌ大学で数学を学んだ後エコール・デ・ボザールへ再入学、フェルナン・レジェに師事するなどしてアートの道へ進んだルイーズ。アメリカ人美術史家のロバート・ゴールドウォーターと結婚して渡米、以降はニューヨークで活動した。
スカーフも愛用するアイテムのひとつだったよう。ヴィヴィッドオレンジが美しい、上質なシルクのスカーフをシャツの襟元にさらりとあしらうだけで鮮烈なスタイルに。
シルクスカーフ H86×W89cm ¥34,000(シャルベ | ブラミンク)/シャツ ¥61,000(プール by クラス | ウィリー)/ヴィンテージのスカート ¥50,000(フックド ヴィンテージ)
毛皮のコートにナイキのコルテッツ(!)を合わせた、自身の作品に腰掛けるルイーズのポートレートをインスピレーションに。
スニーカー 〈クラシック コルテッツ〉 ソール2.5cm ¥10,000(ナイキ スポーツウェア | ナイキ カスタマーサービス)/ストッキング ¥2,300(ピエールマントゥー | ステッラ)/ヴィンテージのスカート ¥50,000(フックド ヴィンテージ)
フープピアスもルイーズのアイコニックアイテムのひとつ。ちょうどよいサイズ感がドレッシー過ぎず、しかしきちんとキャラクターをアピール。
ピアス ¥21,000(マリア ブラック | ショールーム セッション)/リング ¥54,000(グーセンス パリ | ブラミンク)/シャツ ¥61,000(プール by クラス | ウィリー)