ちゃんと観ておこうと思って、実写版『白雪姫』のために映画館に足を運びました。
きっとあなたのお耳にもウワサは届いていると思いますが、パラレルワールドに飛ばされたような内容で、作り手さんたちのご苦労が伝わってくる仕上がりなのですが、本筋とリンクしていくのが、悪役のお后様のターンなのです。
主役は「あなた、どこに向かっているの?」なのに、お后様だけは伝統に則り、魔法の鏡とお話をし、毒リンゴを作ります。
しかも、彼女のこだわり「世界一の美女」の基準が、勝手に変えられてしまいます。本編の独創性はさておき、この由緒正しきお后様の上に降りかかる悲劇が気の毒でなりませんでした。
ルッキズムが否定され、心の美しさが加算されていくのです。どうします? そんな風にいきなり方針やルールが変わってしまったら?
わざわざ、「老婆に化ける」をこなしているのに、「心の美しさ」まで言われたら、私ならグレちゃいます。