ソファがプリントされたスカートや、パンプキンクッションを模したトップ、木目調のドレス。家具を洋服に落とし込んだ2025年秋冬コレクションが注目を集めた、ベルギー出身の新鋭デザイナー、ジュリ・ケーゲル。アントワープ王立芸術学校を卒業後、〈メリル・ロッゲ〉や〈アライア〉でインターンを経験し、2024年秋冬シーズンに自身のブランド〈ジュリ ケーゲル/Julie Kegels〉をスタートした。現在27歳のフレッシュな彼女の素顔が気になって、11月6日まで「ESTNATION 六本木」で開催中のポップアップ会場に会いに行った。
💭INTERVIEW
27歳のデザイナーJulie Kegelsが描く、現代女性のポートレート
クラッシーでひょうきん。多面的な女性のための服

──〈ジュリ ケーゲル〉の女性像について教えてください。
エレガントで好奇心旺盛、コントラストを愛し、真面目すぎない人。クラッシーさとひょうきんさのバランスがある人でしょうか。
──2025年秋冬コレクションは、ソファがプリントされたスカートや、クッション風トップなど、“家具”からの引用がとてもユーモラスです。インスピレーションはどこから?
今季は、LAのフリーマーケットで見つけた本から始まりました。「EXECUTIVE STYLE - ACHIEVING SUCCESS THROUGH GOOD TASTE AND DESIGN」という1980年に刊行された一冊で、あらゆる経営者のオフィスが撮影されたインテリア本です。デスクや椅子をエグゼクティブ仕様に整えたら成功する!っていう単純さがなんだか可笑しくって(笑)。それで、じゃあ成功に導く洋服って何だろう?と考え始めたんです。
パンプキンクッションをトップに見立てたものや、ソファのプリント、木目調のセットアップやドレスなど、家具の要素を直接的に取り入れたデザインもあります。それから、私にとって成功者のユニフォームという印象があった「シャツ×ニットのシンプルな組み合わせ」のスタイルは、プレゼンテーションでラストルックとして登場しました。あとは、アメリカのエリートって〈パタゴニア〉のフリースを着る人が多いなと思って、お馴染みのロゴにオマージュを捧げたJulie Kegelsのレーベルは今回セーターやパンツなどあらゆるアイテムに縫い付けられています。
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