世界的な観光地であり、女子の永遠の憧れ、京都。この街にお引越ししたライターYが、ストリートから神社仏閣まで、初心者目線で見つけた気になるモノやスポット、イケてる人たちなどなど、フリースタイルでご紹介します。前回は〈建仁寺塔頭 西来院 meetsブルーボトルコーヒー〉。
〈居雨/KYO〉の幻想的なティー体験
ライターYの京都通信 チャリで回って見つけた素敵なモノ Vol.20
碁盤の目の京都の街。錦市場のある錦小路通の一つ北を並行して走る蛸薬師通に「KYO AMAHARE」ができたのが去年の晩秋のこと。かつて近江帆布を扱う商家だったというお店の、凛としていてどこか優しげな佇まいに魅了され、海外からゲストがくるとちょこちょこお連れしたりしていたのですが、この春蔵を開放した茶房〈居雨/KYO〉がオープンしたというお知らせが。
「麻糸販売業」の看板が掲げられた、築130年ほどの京町家。お庭の奥に見える白い建物がもともとこの家にあった蔵で、新たに生まれた茶房の舞台です。
中に足を踏み入れると別世界。蔵特有の小さな窓から自然光がほんのり差し込み、天井からの水滴がポタリと。水盤に落ちる音が響き、なんともいえない雰囲気。茶釜から立ち込める湯気も、スタッフの方がお茶を淹れてくれる所作もまた、しっとりと美しくて。
Photo and Text: Hiroko Yabuki