京都発ポップグループ「Hi, how are you?」の原田晃行さんが愛するのは、“アニマル・アニメ”。その魅力や、有名作品に登場するキャラクターたちの傾向を考察してくれました!(文: 原田晃行)
Hi, how are you? 原田晃行の勝手に!アニマル・アニメ論
私は幼少期に実家がケーブルテレビを契約していた関係から、再放送アニメ(1960〜2000年頃の作品)に接する機会が比較的多くありました。特に物語に登場する動物への思い入れが強く、彼らにはいくつかのパターンがあるのではと思うようになりました。
①MAD!野性味強調愚連隊 ②人格あります擬人化タイプ
③住み慣れた森追われvs人間団 ④THEペット 僕たち家系バディ
大きく分けるとこの4つ。①と③、②と④が組み合わさりながら物語が構成されると捉えています。
個人的に好物なのは①!『あしたのジョー』の序盤、暴走する豚の群れにジョーが跨り、少年院の門を突き破って脱走を図るシーンは、アニメ動物史に残るMAD MAX描写!
②で連想するアニメは『ぼのぼの』『バケツでごはん』などさまざまですが、ここは『ガンバの冒険』を推します。主要キャラクターである7匹のネズミがそれぞれ魅力的な人格を持ち、彼らの悲喜こもごもはエヴァーグリーンそのもの。また①と②を併せ持つ最恐の悪役、イタチのノロイも必見。『昆虫物語 みなしごハッチ』のスズメバチや、『けろっこデメタン』のザリガニも①×②!
③と言えば『平成狸合戦ぽんぽこ』ですが、『山ねずみロッキーチャック』も最高!②×③タイプで、ベストを着た主人公のロッキーには何とも言えない可愛さが漂っています。この作品で面白いのは、森の動物たちと人間に飼われている動物たちの言語が異なること。対人間との軋轢が描かれるのはもちろん、ビーバーのダム建設をめぐって水利権で揉める動物同士の戦いもシリアス!
『チキチキマシン』のケンケンや『少年アシベ』のゴマちゃんなど、名バディっぷりが際立つ④。なかでも『うる星やつら』のコタツネコは外せない! 厳密に言うと、彼は江戸時代に凍死した野良猫のお化けなのですが、錯乱坊や校長、温泉マークらといった、愛すべきキャラクターたちと炬燵で温もる姿に、私含め視聴者は何度癒やされたことでしょう。やっぱりコタツネコが好き!
リサイクルショップやフリマアプリで見つけてはとりあえず買ってきた半端フィギュアたち。お気に入りは、コタツネコと錯乱坊が土管の上に座す一品!『みなしごハッチ』感動の再会場面フィギュアや白黒矢吹ジョーもいい。『山ねずみロッキーチャック』の主題歌が入った「カルピスこども劇場主題歌集」のソノシートはレコ屋で出合って即買いしました!
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原田晃行
京都発のポップグループ「Hi, how are you?」(通称ハイハワ)のギターとヴォーカル担当。2022年6月に楽曲「メルビン」を配信リリースした。
Instagram→ @ha__ra__da