日々新たな店がオープンする東京。好きなものを極め、一国一城の主となったGINZA世代の女性店主に聞いた。
🎨CULTURE
カルチャーの新たな発信基地ここにあり。下北沢「KAYAK」:東京の気になるお店 Vol.3
カルチャーの新たな発信基地ここにあり
下北沢
KAYAK
タウンゼンド桃子ドーンさん
もともとはレコード会社に勤め、アーティストのオリジナルグッズを制作する部署にいたタウンゼンドさん。
「インディーズのバンドが多く所属しているレーベルで、少量からでもグッズを作れる場所が欲しくなりました」
思い立ったら即行動。企画書を提出し、見事案が採用された。そして、Tシャツにプリントができるマシンと刺繡機を備えた「YACHT」を新代田にオープンする。「理解のあるいい会社ですよね。そこで2年ほど活動しました」
が、惜しくも去年の12月に閉店。残った機材を買い取り、独立を決意した。
「この店があったからこそ、今までできなかったことが実現できたし、続けていかないともったいないと思って」
今年の2月に拠点を下北沢へと移し、新たなスタートを切ることに。
「ここは音楽と密接な街。この場所で、カルチャーをさらに盛り上げていけるような存在になれたらうれしいです」
また、受注だけでなく、ステッカーやフーディなどお店のロゴをメインにしたオリジナルグッズの販売も始めた。
「前々から欲しいという声があったんですよね。私自身もデザイナーやイラストレーターの知人が多いので、一緒に物づくりをすることでお互いを発信できたらなと。今後、もっとたくさんのコラボレーションをしていきたい」
若い世代同士で大海原へ出て行こうと名付けられた前身の「YACHT」。 そして、新しい拠点は手漕ぎボートを意味する「KAYAK」。これからどんな船旅をしていくのか楽しみだ。
刺繡やプリントは10分ほどで出来上がる。オーダーは1枚から可能(Tシャツ*1枚 ¥3,000〜)で、友人への誕生日プレゼントとして利用する人も多いそう。
KAYAK
Photo: Masanori Kaneshita Text: Fumika Ogura