リソグラフの味わいを楽しむ雑誌『COUNTERPOINT』── Magazine isn’t dead Vol.5

リソグラフの味わいを楽しむ雑誌『COUNTERPOINT』── Magazine isn’t dead Vol.5

独断と偏見で選ぶ国内外のマニアックな雑誌に特化したオンラインストア「Magazine isn’t dead. 」を主宰する高山かおりさん。世界中で見つけた雑誌やZINEから、毎月お気に入りの1冊を紹介します。前回紹介したZINEは『Sakumag Zine』。


ここ数年で“リソグラフ”という言葉を見かける機会が増えたような気がする。私は、昔からあらゆる紙ものが好きで収集しているが(雑誌、ZINE、フライヤー、ショップカード、デザインがかわいい包装紙なんかも好き)デザインや印刷については学んだことがなく、全くの素人。ずっと気になっていたリソグラフという印刷方法を深く知るきっかけになったのが、『COUNTERPOINT』というイギリス発の雑誌だ。

COUNTERPOINT

よく見かけていたのが海外のウェブサイトだったこともあり、海外発のものだとばかり思っていたのだが、調べてたどり着いた事実は、純日本生まれの印刷機だったということ。プリントゴッコ(若いGINZA読者はググりましょう笑)でもおなじみの理想科学工業が1980年に発売を開始したそうだ。
リソグラフの魅力は、所々に意図しないインクのかすれが生まれるところにあると思う。これは、コピー機よりも高速で印刷方法が異なるため生じるもので、デジタル印刷であるにも関わらず手作業のような味わいが出るところにあたたかみを感じる。

COUNTERPOINT

2013年にオンラインマガジンとして発行された『COUNTERPOINT』(当時のものは、こちらから読めるので興味を持った方はぜひ)は、Sam BradleyとBethany Thompsonが学生時代に立ち上げた。リソグラフとの出会いは、2015年。Bethanyがリソグラフに特化した印刷スタジオで働き始めたことがきっかけだったという。彼らは発行当初、写真とイラストとテキストでの編集方法をとっていたが、リソグラフの魅力に強く惹かれ、現在のインディペンデントジャーナリズムと美しいイラストレーションを紹介するというコンセプトに行き着いた。 本誌はスコットランドの首都エディンバラにあるリソスタジオで刷られ、大豆インキと再生紙、バナナの皮(!)由来のマスター紙を使い、地球環境へも徹底的に配慮。

ハードのこだわりもハンパないが、“インディペンデントジャーナリズム”と謳う中身もユニークだ。過去の特集の一部を紹介すると、「MYSTERY」「SURVIVAL」「EATING」「TREASURE」などと幅広く、最新号の17号目は「SLEEP」。どこかゆるさのあるイラストの隣には、スマートフォンのブルーライトが睡眠にもたらす影響についてというシリアスな文章が綴られる。そんなコントラストの強い誌面構成は、日本ではなかなかないように思う。 日本で産声を上げたリソグラフがこうして海外で評価されることをとても誇らしく思うと同時に、まだまだ知らないであろう日本のものをもっと知りたいな、とも強く思う。

『COUNTERPOINT』はこちらで販売しています。

 

この連載では、ginzamag.com読者の手作りZINEを募集しています。決まりがなく、自分を自由に表現できるのがZINEの魅力。オンラインストア「Magazine isn’t dead. 」の高山かおりさんに、自分のZINEを見てほしい!という読者のみなさま。ぜひGINZA編集部まで送ってくださいね。

郵送先 問い合わせ先
〒150-0001 東京都中央区銀座3-13-10 マガジンハウス
GINZA編集部 「Magazine isn’t dead. 」宛
ginzamag@magazine.co.jp


※ZINEと一緒に住所、氏名、年齢、電話番号、メールアドレスを明記した紙を同封してください。
※ご送付頂いた作品はご返却できません。ご了承ください。
※個人情報は、この企画のために使用し、その他の目的では利用いたしません。
※個人情報の管理については、GIZNA編集部が責任を負い、これを厳重に保管・管理いたします。

高山かおり Kaori Takayama

独断と偏見で選ぶ国内外のマニアックな雑誌に特化したオンラインストア、Magazine isn’t dead. 主宰。本業は、東京と甲府の2拠点で活動するライター、編集者。生まれも育ちも北海道。セレクトショップ「aquagirl」で5年間販売員として勤務後、都内書店へ転職し6年間雑誌担当を務める。4歳からの雑誌好きで、国内外の雑誌やZINEなどのあらゆる紙ものをディグるのがライフワーク。「大好きな六花亭の期間限定品、『こぼれ梅』と『夏見舞』の季節がもう間もなくやってきます。内地の梅雨の気候には何年経っても慣れませんが、これがあれば乗り越えられる(笑)。今年もたくさん購入して、お世話になっている方々にお渡しする予定です」

Photo: Kaori Ouchi Text: Kaori Takayama

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