22時に開ける冷蔵庫は明日からの元気をくれる宝箱だ。ほんのちょっとしたご褒美が入っている。自分を励ますために、今日もまた扉を開ける。
台湾パイナップルとタイムの蜂蜜漬け 西村隆ノ介/くらちなつき「22時の冷蔵庫」vol.40
大人よりも子どもは味に敏感だと聞いたことがある。
ピーマンが苦手な子が多いのも、苦味に対して敏感だから。危険なものを判別するための、一種の防衛本能だという説もあるそうで、成長するにつれ、苦味を感じづらくなるという。
パクチーに茄子、ピーマン、メロン。大人になってたくさんの“おいしい”を知った。
敏感さが失われる代わりに、より多くのおいしいものに出会えるようになっていくのだと、前向きに捉えることもできる。
好きなものが増えていくのだ。それはいつだってワクワクする。
実はパイナップルも昔はそこまで好きではなかったもののひとつ。最近いろんな種類を見かけるようになり、つい手に取ってしまうくらいには好きになった。
お気に入りは、芯まで食べられて甘さもしっかりしている台湾パイナップル。
・台湾パイナップル…好きなだけ(容器に合わせて)
・タイム…大きいものならひと枝。小ぶりなものなら2〜3枝。
・蜂蜜…台湾パイナップルが浸かるくらい
台湾パイナップルを食べやすい大きさにカットする。
我慢できず早めに食べたい方は扇型にスライス。ゴロッとしたのが好きならブロックに。
タイムはさっと汚れを洗い落として水気を拭き取る。
持った指から、ふわりとタイムの爽やかな香りがするのも幸せだ。
密閉できる容器にパイナップルとタイムを入れたら、それが浸かるくらいの蜂蜜を注ぐ。
そのまま冷暗所で2日ほど。
果汁と蜂蜜が混ざり合っておいしいシロップが出来上がる。
実は取り出してそのままパクリ。ついつい手が止まらなくなってしまう。
シロップは炭酸や牛乳で割って。お湯割りもじんわりと温まっていい。
ハイボールに混ぜてもおいしいかもしれない。また晩酌が進んでしまう。
大人にはいろんなワクワクがある。なんて楽しいんだろうか。
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くらちなつき
広告、ウェブ、雑誌、アパレルなどを中心に活動中のファッションイラストレーター。
主なお仕事にファッションブランド「KEISUKE YOSHIDA」とのコラボレーションなど。
instagram: @natsuki_kurachi