11 Dec 2017
フォトグラファー/今城純のスイーツ備忘録「食べたいと撮りたいの間で」VOL.02 やっぱりイチゴが好き!

透明感のある柔らかな光で対象を捉え、ファインダー越しに優しく包み込んでいくフォトグラファー、今城純さん。彼の撮る写真は、人も物も風景も、どんなものにも愛が満ち溢れていて、見ているだけで、ふんわり幸せな気持ちになる。
この連載では、そんな唯一のフォトグラファーであり生粋のスイーツ男子でもある今城さんが、写真家として『撮りたい』、スイーツ好きとして『食べたい』、そして『食べたいけど、光がよくないから撮れないな』など、まさに「撮りたいと食べたいの間で」気持ちが揺れ動いた逸品スイーツたちをご紹介。
ビジュアルとかなり偏った味の好みで勝手にお気に入り度を★で表しているので(MAX5つ星)よかったら参考に。
今週のテーマ:やっぱりイチゴが好き!
「子供の頃から赤いものが好きで、車も(欲しかった車種が赤×黒しかなかったので、黒の部分を塗装し全部赤に)スマホも服も赤! 今年は赤いチェスターコートを買いました、今城純です。そんな僕は赤いイチゴも大好き。色はもちろんコロンとした見た目も甘酸っぱい味も好み。イチゴのスイーツが豊富なこの時期はケーキ屋さんに行くのがすごく楽しみなんです。今回も色々とお店を廻り、一生懸命に吟味しました。イチゴ好きだからこそ採点は厳しめですが、あしからず」
タルト・フレーズ ★★★☆☆
「赤色が好きな僕ですが、もっと言えば“赤×白”の組み合わせが最高。だから、赤いイチゴと白いクリームのこのコンビは、シンプルにタイプなんです。頬張れば一口でいけるほどイチゴも小粒で上品だし、ホワイトチョコの欠片が乗っているのも可愛いし。味はイチゴの甘酸っぱさが生かされていて美味しかったです。だけど、下のタルトが僕には少し固いんですよね。好みがあると思うのですが…惜しい」
カスタードクリームと完熟イチゴのジャムをしのばせたイチゴのタルト。味も見た目も平均的に良いけれど、タルトが少し固いということで星3つ。実は今城さん、おせんべいもぬれせんを選ぶ“もちもち”食感好きなのです。タルト・フレーズ¥460|パティスリー・ナオキ
ホワイトチョコと木苺のタルト ★★★☆☆
「見た目もすごく可愛いし、大好きなホワイトチョコを品名に謳っているところで期待値マックス!ソースがかかっているイチゴやピンクのラズベリームースはすごく美味しかったです。でも、意外とホワイトチョコ感がそんなになかったんですよね。そこが少し残念。僕はホワイトチョコに惹かれたので、全体的にもう少しホワイトチョコ感が欲しかったですね」
ホワイトチョコクリームとラズベリームースを組み合わせたタルト。ホワイトチョコ感を期待していただけに「そうでもないんだぁ」と、ちょっぴり寂しい思いをしたそう。その勝手に裏切られた感で、こちらも厳しめの星3つ。ホワイトチョコと木苺のタルト¥780|デレス デュ パレ
ベリーとレアチーズのガトー ★★★☆☆
「イチゴと同じようにこの時期多いのが、カシスやクランベリーなどのベリー系スイーツ。これは美味しそうなので入れてみました。これの何が気に入ったかというと、見た目はすごく濃厚そうなのに、意外にもさっぱりしている所。スポンジも軽やかで、食後でもサラッといける感じが好みです。ただ、上に乗っているフルーツがもっと赤かったら見た目がもっと可愛いかったかも、と思うんです。僕、赤色が好きなので(笑)」
カシスの甘酸っぱいムースと北海道産クリームチーズを使ったレアチーズスイーツ。味は高得点ですが、赤色好きだから赤い果物が良かったという完全に好みの問題で星3つ。ベリーとレアチーズのガトー¥550|アンテノール
サンジェルマン ★★★☆☆
「まず見た目にグッときましたね。赤いクランキーの質感がいい!そして、ハーブのアーチ具合がフォトジェニック!これがなくなると途端に寂しくなるから、このバランスがいいんですよね。ボケを使ってピントを浅めで撮りたいな、と見た瞬間に思いました。味はチーズクリームとイチゴの酸味が強いので、酸っぱいのが好きな人におすすめ。少し単調なのでクランキーに大粒ゾーンなどがあると、もっと楽しめるはず」
見た瞬間に撮影の仕方が浮かんだと言うだけあって、今回のトップ画像に抜擢。それにも関わらず、平均的な星3つなのは、味にもう一つ何か欲しかったからだとか。ベリーの入ったイチゴ風味のチーズクリーム。サンジェルマン¥500|パティスリー・タカギ
シャルム ★★★★☆
「光沢のある淡いピンク、控えめなイチゴ、シュガーで作った白のライン。このルックス、すごく好きです!全てが繊細で絶妙なバランスなんですよね。心、もっていかれました。また、もちもちの食感もタイプ。そういう食感でくるとは思わなかったから、嬉しい裏切りも良かったですね。ここまで絶賛して星4つなのは、もう少しイチゴ感が欲しかったから。例えば中からイチゴソースが出てくるとか。イチゴのスイーツは大好きなだけに採点がシビアになっちゃいますね」
今回の最高、星4つ!断トツで見た目がタイプだったようですね。数あるイチゴスイーツの中で、今城さん的No.1、ぜひご賞味を。イチゴとリュバーブのジュレとピスタチオのクレームブリュレをいちごクリームで包んで。シャルム¥482|パティスリー・スリール
今城純 Jun imajo
横浪修氏に師事後、2006年に独立。数々のファッション雑誌や広告、カタログ、CDジャケットなど幅広く手がけている。2016年に発売された最新の写真集『encase』は、数年間に渡りヨーロッパのクリスマスを旅してカメラに収めたもの。今年ももう直ぐ旅に出る予定。
www.jun-imajo.com instagtram: @junimajo @junimajo2(スイーツ専用)
Edit&Text: Mina Yoshioka