“FOODIE”なあの人を誘って
#03
香記豚記
[新中野]
本格チャーシューの薫香で
小さな旅に誘われて
台湾グルメの人気店(「フジコミュニケーション」「オルソー」)を生み出してきた近藤喬哉さんが、今度は香港ストリートフードのお店を始めた。広東語が書かれたインパクトのあるドアを開けると、きれいな翡翠色の壁に丸テーブルとスツールが並んでいて、現地の食堂にやってきたみたいな雰囲気。
看板メニューは、香港のローカル料理であるチャーシュー。セロリや玉ねぎを入れた味噌だれにじっくりと漬け込まれ、開店時間に合わせてオーブンで焼き上げられるから、でき立てのおいしさが味わえる。ほお張ると、カリッと香ばしく、ほのかな甘さと肉の旨みが合わさって幸せな気分に。バラと肩ロースの2種類があるので、食べ比べてみよう。茹でた青菜のオイスターソースがけや五目シュウマイなど、つまめる小皿料理もいろいろそろう。
お供の一杯は、オレンジやロゼといった自然派ワインや現地で定番の爽やかなビール「サンミゲール」などが豊富にスタンバイ。「おすすめなのが、お肉料理とウイスキーの意外なペアリング。スモーキーさがアップするんですよ」と、フレンドリーな店長の小足さんが教えてくれた。
シメのメニューも充実。プリプリの海老入りワンタン麺や、柔らかい骨付き鳥がのったごはんに悩む。他のメニューも制覇したくなり、再訪を誓った。