“FOODIE”なあの人を誘って
#01
HOPPERS
[茅場町]
モダンスリランカ料理を
洗練された空間で
ブーム目前のスリランカフードで、昼も夜も通いたくなるレストランを見つけた。世界中を旅した経験をもとに、独自のスパイス料理を発信する伊藤一城さんが開いた店で、伝統と新しさのバランスが絶妙だ。席に着くとまず出されるのが、アーユルヴェーダに基づいた温かくさっぱりとしたカルダモンウォーター。
ランチでは本場さながらのミールが楽しめる。現地で定番のプレート“ライス&カリー”にはジューシーな鰯の丸干しが中央に鎮座し、じゃがいもの油炒めやビーツのココナツカレーなど、色鮮やかな9種のおかずを混ぜながらいただくのが流儀。野菜の優しい旨味を堪能していると、心地よい辛さがじわじわとやってくる。
ところで、スリランカでは鰹節を使うことが多いのはご存知だろうか?ダシの効いた滋味深いメニューは意外とナチュラルワインとぴったりだから、夜は迷わずペアリングのコースを。屋号にもなっているスナックの「ホッパー」は可愛らしくミニチュア化。炒め物によく用いられることが多いカレーリーフは素揚げして豚のローストのトッピングに。さり気なく振られたフェネグリークパウダーも香りのアクセントになっているなど、伊藤さんのアイデアが冴えわたる。スタンダードを手軽に味わえるカレーランチ、粋なアレンジをじっくりと堪能できるディナー、どちらから試してみる?(文・西村佳芳子)