BjörkのMVをきっかけにその存在を知り、以降作品を追いかけてきたという宮本彩菜さんが、自伝的青春映画『グッバイ、サマー』が公開中のミシェル・ゴンドリー監督に電話取材を敢行! web限定でその様子を撮影した動画もお届けします!
宮本彩菜(以下A) あなたの作品にずっと魅了されてきたので、今日お話ができてとても光栄です。新作映画『グッバイ、サマー』を観て、心が温かい空気で満たされました。あなたらしい作品でうれしかったです。撮影は忘れられないものになりましたか?
ミシェル・ゴンドリー(以下M) うれしいよ、ありがとう! 14歳の少年というキャラクターが中心となる映画を作れることはすごく楽しい作業だった。特に、幼い頃の記憶や思い出が詰め込まれた作品だしね。
A 子どものとき、“筋肉シュリンプ”というあだ名で呼ばれていたそうですが、由来はあるんですか?
M いやー、これがさっぱりわからなくて(笑)。ダイナミックに行動する派だったから海老は理解できるにしても、筋肉はまったくないタイプだったから。
A 主役ダニエルのように監督もよく女の子に間違えられたそうですが、ラッキーだったこともあります?
M もう恥ずかしいことしかなかったよ。でも、長い髪も個性と思ってたから切るのも嫌だったんだよね。
A 毎回、衣装やインテリアも素敵ですが、今回劇中に出てくる絵はご自身で描いたんですか?
M そう、絵は僕が描いたんだ。兄たちの似顔絵をよく描いてたからね。デザインに関しては毎回ドローイングからこだわってて、今回の動くログハウスに関してもかなりディテールにこだわって作ったよ。
A 私自身、古くなったものに、形を変えて命を吹き込むようなクリエイションをよくするので、最新テクノロジーよりも、監督の作品のような物を大事にする手作り感のある世界観がとても好きなんです。
M 映画を観てもらってみんなの想像力を刺激したり、同じようなことをやってみたいと思ってもらうことも重要だと思うんだ。最新技術は簡単に真似できないけど、オブジェを作って修復するのは誰でもできるし。
A 今回の映画は夢の描き方がとてもリアルでしたが、夢を記録したりするんですか?
M 時々メモったりPCに残したりしているかな。今までは夢を使ってファンタジックな世界を描いたけれど、この作品では自分が記憶している夢の感覚を味わってもらいたかった。子どものときって夢と現実の違いはそんなにないから、当たり前に現実だと思っていることを、目が覚めて振り返ったときに夢とカテゴライズしているだけだからね。
A 私もよく夢からインスパイアされてクリエイションするので、いつか監督に映画化していただける日が来ることを夢見て、記録し続けようと思います。
M いいアイデアだね! ぜひ聞かせてほしいな。