昭和の喫茶店を紹介しつつ、その店をイメージして聴きたくなる80’sの名曲を、80年代好きライターの水原空気がレコメンド。Vol.26はドラマのロケ地としても人気の新丸子「まりも」へ。大きなガラス窓の向こうには、時代の流れを見守ってきた喫茶空間が。前回訪れたのは、池上の「エル・マカリ」。
新丸子「まりも」で疲れが吹き飛ぶフルーツパフェを!
80年代好きライターの純喫茶巡り Vol.26
新丸子「喫茶まりも」
ドアを開く前から、ショーケースや池の鯉にときめく。新丸子の「まりも」は1963年オープン。当時近隣には電子工場が立ち並び、この店は高度経済成長を支える人々に安らぎを提供してきた。その後、再開発によって人の流れも変わったけれど、最近はドラマのロケ地として遠方から訪れる人も多数。低めのラウンジソファに腰かけて通りを眺めていると、時代の移り変わりが見えて来る!?
ドラマ『あなたの番です』『東京タラレバ娘』『大豆田とわ子と三人の元夫』など多くの作品に登場。そのせいか、初めての人も思い出のように感じる場所。壁のレリーフや、インテリアに施された挽き物細工など、店内には1960年代の「憧れ」が詰まってる。
人気メニューは、オープン当初から愛され続けているフルーツパフェとナポリタン。パフェには、バナナ、リンゴ、ミカン、パイナップル、ピーチ、サクランボなど多彩な果実が。近隣で働く人々にエネルギーをチャージしてきた魅惑の逸品です。アルデンテの麵にトマトソースが絡むナポリタンにはサラダも添えられ、ワンプレートでもヘルシー。どちらを選んでも一瞬で疲れが吹き飛び、次々と新しいアイデアが浮かんでくるはず!
テーブルに置かれる伝票の裏には店名の由来が。「少しずつ生長していく“まりも”のように、お客さんと一緒に歩んでいけたら」。気のせいかメニューには丸い品々が多い。たこ焼き、モンブラン、プリン。そういえばコースターもどこか「まりも」のよう。見ているだけで楽しいメニュー表は、つい写真に撮りたくなるかわいさ!
Photo&Text_Kuuki Mizuhara