銀座には、何十年も町の文化を支えてきた建築と、町の未来をつくる新しい建築とが共に並んでいる。この町で書店を営む森岡督行さんが、それらを案内。100年前のライカで写し、独自の視点で解説する。#森岡督行がライカと巡る銀座をつくった名建築10
🎨CULTURE
「松屋銀座」100年変わらぬ心意気と建物で、町の人々に寄り添ってきた
森岡督行がライカと巡る銀座をつくった名建築10
松屋銀座

100年変わらぬ心意気と建築で
町の人々に寄り添ってきた
1925年に完成した、呉服店を起源とする百貨店です。関東大震災からわずか2年ですから、この建築は銀座の人々にとっての未来であり勇気であったことでしょう。聞けば、「松屋呉服店」の名で開店した当日は身動きできないほどの客入り。呉服店の習慣で入店時には草履へのはき替えを予定していたものの、用意した草履が足りず、急遽、土足入店にしたそうです。以来、増改築のみで建て替えをしていないため、隣の「スターバックスコーヒー銀座松屋通り店」あたりからは1925年当時のファサード(上の写真)も見える。一気に100年前の息吹を感じることができるのです。グラフィックデザイナー仲條正義さんによる数字(下の写真2枚目)に出合えるのも、うれしい瞬間です。




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松屋銀座
住所_東京都中央区銀座3-6-1
tel_03-3567-1211(大代表)
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森岡督行
もりおか・よしゆき>> 1974年山形県生まれ。一冊の本を売る書店、「森岡書店」店主。『銀座百点』でエッセイ連載中。GINZA SIXのポッドキャストでパーソナリティも。著書に『800日間銀座一周』(文藝春秋)、『銀座で一番小さな書店』(小学館文庫)。
Photo, Illustration_Yoshiyuki Morioka Text_Masae Wako
