京都を拠点に活動を続ける5名の作り手たちのフィロソフィとは?それぞれの縁のある場所で、彼女たちの今をドキュメント。近しい存在の推薦人のコメントと共に、インタビューをお届けします。#若きクリエイターを訪ねて
京都精華大学で意気投合、樫山涼香と早川菜月の創る世界
京都の若きクリエイターを訪ねて vol.2

学生
樫山涼香
at UNIVERSITY
京都精華大学メディア表現学部の3年生。編集者、伊藤ガビンさんのゼミに在籍し、さまざまな手法を試しながら自身の表現を探究している。同級生の早川さんとは、カラフルな髪色、ファッションや音楽の趣味など共通する部分が多く、自然と意気投合したそう。今年の中間展では日記をテーマに作品を制作。友人に声をかけ日記を書いてもらいその文章をTシャツにプリント。構内で声をかけ撮影した“はじめまして”の人の目がずらっと並ぶ空間に展示した。
「人の内側と外側をつなぐような作品を制作していきたい。人混みは苦手だけど、なぜか初対面の人に話しかけることは抵抗ないタイプ(笑)。自然と惹かれるのはメキメキ、バチバチ、ガチャガチャみたいな視覚的世界。脳内が常に騒がしいので、直感の思いつきを大切にしていけたらと思っています」
学生
早川菜月
at UNIVERSITY
「アグレッシブな気持ちさえあれば、何にでも挑戦できるのが最高!」と話す早川さんは、樫山さんと同じ伊藤ガビンゼミの3年生。漠然と美術に惹かれ、幅広く学べるメディア表現学部に入学した。リサーチから制作を経て、初めて発表したのが[未読の採取]。
「掃除道具のコロコロで髪の毛を収集したら、文字のように見えてきて。採れた毛の造形を3Dプリンターでモデリングし、印刷ローラーに再現。インクをつけてローラーすると、採取した毛を転写できるっていう作品です」
アイデアの源は読んだ本の一節にあった「読まれる前は、線」という言葉だそう。
「基本的に自分の思考のフローって“逆張り”だなって気づいて。物事のタイムラインをさかのぼると新しい発想が生まれてくる。ポジティブな意味での“逆張り”を突き詰めていけたらと思っています」
Photo_Shiori Ikeno Text&Edit_Sakiko Fukuhara Cooperation_ Kyoto Seika University


