兆(岡田将生)の正体が判明! 四季(宮﨑あおい)の記憶も少しずつ蘇り、悩む文太(大泉洋)。『ちょっとだけエスパー』(テレビ朝日毎週火曜よる9時〜)第6話を、「物語」を愛するライター・青島せとかとイラストレーター・まつもとりえこが振り返ります。
5話レビューはコチラ。
*レビューはネタバレを含みます。
「花咲かせてあげる」桜介(ディーン・フジオカ)の素敵な能力が暴走?

兆(岡田将生)の正体が判明! 四季(宮﨑あおい)の記憶も少しずつ蘇り、悩む文太(大泉洋)。『ちょっとだけエスパー』(テレビ朝日毎週火曜よる9時〜)第6話を、「物語」を愛するライター・青島せとかとイラストレーター・まつもとりえこが振り返ります。
5話レビューはコチラ。
*レビューはネタバレを含みます。
サブタイトル「兆し」の通り、兆(岡田将生)に関することが次々明らかになる回だった。
兆こそが四季(宮﨑あおい)の本当の夫・文人(ふみと)=文ちゃんであるらしいこと。九条(向里祐香)が言うには、過去に兆の元でEカプセルの開発に関わった人々が死んでいること。これまで文太(大泉洋)らと接していた兆は立体映像であり、実態は30年後の2055年にある、つまり文太らの前に現れている兆は未来人であること。
かつて四季と結婚していたことを思うと、当時の兆=文人は未来人ではなく、リアルタイムの存在だったのだろう。立体映像がクリーニングを出しには行かないだろうし、花火も見に行けないだろうから。1話でガラス張りの明るい部屋で面接に参加したり、人通りの多いロビーにやってくる兆も、なかなか立体映像として映し出すのが大変そうな気はするけれども……。2055年の兆は随分若く見える。実は歳を重ねているのか、あるいは何らかの理由がまだあるのか。
文太らが「未確認因子」と関わっていたのに黙っていたことを知った兆は、円寂(高畑淳子)や半蔵(宇野祥平)、桜介(ディーン・フジオカ)に個別に接する。その様子は説得というより、懐柔に見える。そうやってこれまでも人々をうまく操っていたのだろうか。兆のことがどんどん信じられなくなっていく。
一方、市松(北村匠海)が自身のボスとしている「アイ」は、同じく2055年の自分自身だった。アイは兆の通信をハッキングし、10年後に1000万人が死ぬ世界が「兆が望む未来の形」と知ったという。2055年では、どうやら兆と市松は敵対しているらしい。兆は映像ながら未来から自分が直接、市松は過去の自分を動かすことで、それぞれに2025年の10年後をなんとかしようとしている。
5話で文太率いるエスパー軍団、Bit5と対峙した市松らを一時的に消して去った白い服の男(麿赤兒)は、そんな未来人・兆(岡田将生)もあずかり知らぬ存在だった。市松らも男のことを「わからない」という。第三の存在なのか、それとも誰かのさらなる未来なのか。
Edit_Yukiko Arai