黒とカーキでシックに決めた月曜日の朝。
オフィスに行くとピンク好き上司が
スタンド看板を手に出社してきた。
ぬ。
見覚えのあるルックス、その文字、そのポエム…。
コンビニの看板ではないか!
それはまごうことなき、父がバイト先で作成している呼び込み看板。「わたし、東京の下町で詩人を見つけたの。令和のコンビニ詩人よ。この方の作品にいつも胸を打たれるの。ねえ、今度のミカさんの写真展とコラボレーションなんてどうかしら?」とピンク上司。や、待って。それ書いているの私の父だし、詩人じゃないし。でも世の中なにが起こるか分からない。そういえば3年前の今日、ドナルド・トランプが45代アメリカ大統領に就任したんだっけ。「さすが上司さん!目の付け所が違いますね。でもすみません、今回の写真展の趣旨とちょっと作風が合わないので、次の機会にゴニョゴニョゴニョ…」と濁して去る。