ロボットや住宅、ロケットまで作れちゃうフューチャーテクノロジー。3Dプリンティング技術がさらなる進化を遂げると同時に、コンパクトで安価なモデルも登場するなど、実機が身近になった今、表現の幅は広がっている。さまざまな分野で活躍する作家が自宅や事務所で使う3Dプリンターのモデルを調査。機械の推しポイントとは?購入したいと思っている人はぜひ参考に。
突然ですが、愛用3Dプリンターをおしえてください
クリエイターが自宅や事務所で使うモデルを調査
〈Phrozen〉のSonic Mini
ジュエリーブランド〈hatsuyume〉のデザイナー、sayoifukuが制作するのは、ガラスのように光を受けて輝くオブジェ。「もともと、アクセサリーの製造過程でCADを使い、外部にプリントを依頼していました。自宅でも気軽に試作したいと思い、マシンを購入。この機種は細部の再現には適していませんが、模型作りにはぴったりで満足しています。頭のなかに浮かんたアイデアが、手元に出現する瞬間のわくわくする気持ちは病みつきです」
〈Anycubic〉のMegaS
〈Creality〉のEnder-3 S1 Pro
波やホイップを想起させる表面のテクスチャーがモダンな植木鉢。底面には幾何学模様の穴が空いていて、そこが水のはけ口になっているそう。「勤めている会社の業務でマシンに携わる機会があり、興味を持ちました。1台目の〈MegaS〉(写真1枚目・左)は比較的安価。わからないことがあってもウェブで検索すれば、情報がすぐ出てくるので重宝しています。2台目にゲットした〈Ender-3 S1 Pro〉(写真1枚目・右)は安定した印刷。信頼を置いています」
〈ELEGOO〉のSaturn 8K
丸みのあるフォルムが愛らしい動物のフィギュアは、クリエイターの渡部学が手がける。「3Dプリンター自体は6年ほど前から導入しています。だんだんと古くなり維持費が高くなってきたので、2023年の夏に新機種に買い替えました。手頃な値段にもかかわらず、印刷の質がよい。そして、使えるレジン液や交換パーツも入手しやすいのも利点です。仕事道具だからこそ長く大切にしたいので、メンテナンスがしやすいのも魅力的でした」
Text: Nico Araki, GINZA