GINZA meets KYOTO!GINZA12月号は、初めての京都特集。ちょっぴりモードな装いで、歴史あふれる街へ、お邪魔します。「THE KYOTO GUIDE」特集の詳細はこちら。
GINZAが京都へはじめまして
ちょっぴりモードな装いで、歴史あふれる街へ

京都から広まったとも言われるのれん。老舗の入り口には、その店独自ののれんがかけられ、くぐる瞬間、少しの緊張と共にぐっと背筋が伸びる。江戸・寛政時代より200年超、上京区に店を構える山田松香木店は、「香」色の鮮やかなのれんがお出迎え。同色を意識したようなスカーフと、ビジューが華やかなスカートで、お邪魔します。高貴な色の紫色で足元もクラスアップ。
>>「山田松香木店」住所_京都府京都市上京区勘解由小路町164、tel_075-441-1123、営業時間_10:30〜17:00、定休日_第3日

料理屋などでずらっと並ぶさまに京を感じるもの。舞妓さんが自らの名を入れ、夏を迎えるとお得意さんへ贈る「京丸うちわ」である。なかでも、岡崎の小丸屋住井はうちわを制作して400年の歴史を持ち、オリジナルの文字を入れた「京丸うちわ」の注文も受けている。工房では、竹の細い骨を均等に広げ、刷毛でのりを塗り、紙を隙間なく貼り付けていく職人の技に見入って。凛々しいビスチェジャンプスーツに、紙がうねるうちわの表情のように、細かなプリーツが効いたスカートでボリューミーに。首に咲く真っ赤な花が、京丸うちわの赤い名前と呼応する。
>>「小丸屋住井」住所_京都府京都市左京区岡崎円勝寺町91-54、営業時間_10:00〜18:00、tel_075-771-2229、定休日_日祝

花飾りがなびくタイトなシルクサテンスカートに、シルクのラッフルが何層にも重なるパワーショルダーのクロップドトップを羽織って。シックにドレスアップし、花街を散策していると、修業中の舞妓さんとすれ違う。日常と非日常が隣り合わせの旅先ならではの特別な瞬間。舞妓さんのかんざしなど細部に季節が込もる。祇園内には祇園 花街芸術資料館があり、一見さんでも芸姑さん、舞妓さんの舞いを観たり、その長い文化に触れることができる。
>>「Gion Kagai Art Museum」住所_京都府京都市東山区祇園町南側570-2 八坂倶楽部、営業時間_11:00〜18:30(入館は17:30まで)、定休日_ 3月中旬〜5月上旬、年末年始、その他不定休/入館料一般 ¥1,500、大学生以下 ¥700、未就学児無料。すれ違ったのは、祇園の舞妓、華奈子さん。

“万賀”=全ての人によろこびをもたらす服を目指す新鋭の日本ブランドから届いたのは、書道が手書きされた大胆なスリットドレス。花柄刺繡のベビーカシミア素材ジャケットにハット、唇は藤色に染め、モノトーンを風流に。曲がった竹が並び家を守る“犬矢来”や、多種多様な格子といった京ならではの風景に、知恵と歴史を感じながら。

路地の隙間など、意外な場所で、ふとした瞬間に姿を現す京都タワー。見かけるとなんともうれしくなる赤×白のシンボルは、灯台をモチーフにデザインされ、60年超、京都の街を見守る。タワーと同じく、Aラインに広がるドレスには、全面に共布のリボンがびっしり縫い付けられて。後ろ身頃がシースルーになったファーのトップを重ねれば、なんてことない街角もノーブルな景色に。
Photo_Hiroko Matsubara Styling_Tomoko Iijima Hair&Make-up_Ryoki Shimonagata Model_Mica Kendall Text_GINZA
