台湾×日本のフュージョン
ファンが相次ぐウさんの家庭料理
ビルが立ち並ぶ日本橋茅場町の狭小地に、細長いプレイウッド(合板)に囲まれた、ひときわ目を引く木造建築が出現。10月4日にオープンした「勺勺」は、「餃子世界」などを展開する「密友」が手掛ける“台日フュージョン料理”の店。料理監修は来日8年目の台湾料理家ウ・ファンユーさん。「台湾料理に明確な定義はありません。旬の食材がそろう日本の魅力と台湾ならではのスパイスをかけ合わせて、親しみやすい味わいを心がけています。台南出身の母と、上海出身の父から受け継いだウ家の家庭料理を楽しんでもらえたらうれしい」と、ウさん。お正月などに食べられる台湾風エビマヨ「鳳梨蝦球」は、海老とパイナップルのフリットに自家製の豆乳マヨネーズを絡めるのがウさん流。父の得意料理を受け継いだ特別な一皿だ。日本でも浸透しつつある魯肉飯は、日本米とジャスミン米をブレンドした白米の上にゴロゴロにカットした皮付き豚バラ肉がどっさり。程よく効かせたスパイスととろみのある甘辛のタレがよく絡み、ご飯が進む。料理はどれもボリューム満点ながら、後味はさっぱり。台湾と日本を愛するウさんの人柄がにじみ出ているような優しい味付けに魅了される人続出。オープン直後から話題を呼び、昼時には早くも行列ができる人気店に注目だ。






