遠い昔、星占いは、肉眼で見える惑星を頼りに占われていました。その時、もっとも地球から遠くにあったのが、土星です。
そう、やぎ座さんの守護星となります。土星の軌道までが、人の暮らしを意味して、そこから先、遠くにあるものは、宇宙そのものだったのです。
だから、土星には、「制限」「境界」という意味があります。転じて、厳しさ、秩序、威厳など、いかめしいイメージが、私たちやぎ座生まれにも投影されるのです。
天体望遠鏡が発明され、土星よりも遠い軌道を持つ惑星たちが発見されましたが、土星の権威はそのまま、引き継がれています。
ただし、古きものの象徴、塗り替えるべき歴史のようなニュアンスも強まっています。「風の時代」と聞く度に、私は「お好きにどうぞ」とそっぽを向いています。だって、大地なくして、人が暮らせるでしょうか?
いずれは宇宙コロニーに暮らすのかもしれませんが、当面は地上、土星の支配下にいるわけです。