話題沸騰中のドラマ『じゃあ、あんたが作ってみろよ』(毎週火曜よる10時からTBSで放送中)。恋人の勝男に別れを告げた山岸鮎美は、劇中で一番ファッションが変わっていく。白を基調にした大学生時代からコンサバティブ、古着を経て、どこへ着地するのだろうか。最終話を目前に、役者側から見た衣装の役割について、鮎美役の夏帆に聞いた。
【関連記事】
・『じゃあ、あんたが作ってみろよ』鮎美と勝男のスタイルができるまで
・勝男はなぜ肌着?竹内涼真が語る『じゃあ、あんたが作ってみろよ』衣装裏話
ドラマの人気を後押しする衣装を深掘り <俳優編>

話題沸騰中のドラマ『じゃあ、あんたが作ってみろよ』(毎週火曜よる10時からTBSで放送中)。恋人の勝男に別れを告げた山岸鮎美は、劇中で一番ファッションが変わっていく。白を基調にした大学生時代からコンサバティブ、古着を経て、どこへ着地するのだろうか。最終話を目前に、役者側から見た衣装の役割について、鮎美役の夏帆に聞いた。
【関連記事】
・『じゃあ、あんたが作ってみろよ』鮎美と勝男のスタイルができるまで
・勝男はなぜ肌着?竹内涼真が語る『じゃあ、あんたが作ってみろよ』衣装裏話
「どんな作品でも衣装からアイデアをいただくことが多いです。現場に入って衣装に着替えるときが、一番スイッチが入りますね。だから本当に必要不可欠というか。衣装によって演じる役が見えてきます」
今作で演じる鮎美は回想シーンの大学生から勝男との同棲と別れ、ミナト(青木柚)との交際と破局を経て最終章に向かうにつれ、一番服装が変わる。最初は自分の好きなものがわからなかった彼女が、友人の結婚式にパンツスーツを選ぶエピソード(第7話)には感動を覚えるほど。心情と環境の変化が見事に衣装に反映されている。
「衣装合わせの段階ではまだ最後まで台本が上がっていなかったんです。なので、ピンク髪時代まで決めて、あとは撮影しながら台本が上がってくるとともに、だんだん削ぎ落とされていくのかなとイメージしていました。1つのドラマでここまでスタイルが変わっていくのも、今まであまりなかったんじゃないかなと思います。勝男と付き合っていた時代のちょっとコンサバな格好から、ピンク髪時代の振り切った格好まではあっても、その後もどんどん変わっていくのがすごく面白いです」
『First Love 初恋』(22)、『ブラッシュアップライフ』(23)、『ホットスポット』(25)など、衣装が話題となる作品で、スタイリスト・Babymixと組んできた。今作も夏帆からのリクエストだったという。
「今回、ヴィジュアルを含めて、鮎美という役をどういう風に作っていけばいいかクランクイン前からとても悩んでいて。それでBabymixさんにお願いできないかなと相談させていただいたんです。他の方にはない感性と視点からヴィジュアルを作ってくださるので。今回もたくさんヒントをいただきました。自分が想像していないところからアイデアが出てきたり、あ、そういう手があったか、と。普通だったらこうなるよね、に決してならないのがすごいと思います」
『First Love 初恋』で佐藤健演じる晴道の婚約者を演じた際、彼の実家を訪れるシーンで、家族全員が赤い衣装だった。全身真っ赤の姿に最初は驚いたが、画で見ると不思議と馴染んでいて、遊び心を感じたそうだ。また、Babymixが常々語るエキストラの重要性も指摘する。
「メインの役者だけが良くてもそれで作品が成立するわけではなく、全部を含めて1つの作品なので、細部に至るまで画作りのことを考えてくださるのは本当にありがたいなと思います。画が持つ説得力が変わってくるので」

Text_Mika Koyanagi