12月のエンタメをレビュー!GINZA編集部がレコメンドする新譜をご紹介。
G’s MUSIC REVIEW ケンドリック・ラマーが「今一番かっこいい」と称賛するラッパー、リトル・シムズの最新作『Drop 6』 etc.

『極彩色の祝祭』
ROTH BART BARON
三船雅也によるフォーク・ロックをルーツとしたバンド、ロットバルトバロン。変わることを余儀なくされ、価値観が大きく揺らぐ2020年代の始まりに、お互いの存在を肯定し祝い合うことをテーマに「今をどう生きるか」を問い直す5作目を発表。カラフルであたたかな楽器の音色、美しい旋律、柔らかな歌声に包まれながら、《誰かが作った幸せに逃げるな》《血の繋がりを超えて、遺伝子の鎖を切って》といった鋭く届く言葉にハッとする。
(SPACE SHOWER MUSIC)
『Anyways』
環ROY
インスタレーションの制作や絵本の刊行、ダンサーとの舞台作品を発表するなど分野を横断して“音楽”を広く捉えた活動を続けるラッパー/ソングライター。約3年半ぶりの本作は全曲のトラックメイキング、プロデュースを自ら手がけた。日本語でラップすることで生まれる快楽性を、日常的な言葉を連ねて生まれるリズムや、歌のはじまりのような赤ちゃんのお喋りからも探求し明らかにする。革新とノスタルジアをあわせもつ新たな肖像。
(B.J.L. X AWDR / LR2)
『Drop 6』
Little Simz
ケンドリック・ラマーが「今一番かっこいい」と称賛するなど同業者からの信頼も厚いナイジェリアにルーツを持つ北ロンドン出身のラッパー、リトル・シムズ。ジャズやダブなどジャンルが混ざり合った奥行きのあるサウンド、簡潔で鋭いリリック、メロウでほろ苦くキャッチーさもあるフロウが世界から愛されている彼女の今EPには、オバマ元大統領が「2020年夏のプレイリスト」として紹介した楽曲も収録。配信のほかアナログ盤でもリリース。
(Age 101 Music)
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Recommender: 奥浜レイラ
音楽・映画まわりのMC。リビングで配信ライヴも楽しいけれど、そろそろ現場で歌い踊りたいです。