文太(大泉洋)をはじめとする4人の「ちょっとだけエスパー」とかりそめの妻・四季(宮﨑あおい)が力を合わせてミッションに取り組む! 脚本・野木亜紀子×主演・大泉洋『ちょっとだけエスパー』(テレビ朝日毎週火曜よる9時〜)2話を、「物語」を愛するライター・青島せとかとイラストレーター・まつもとりえこが振り返ります。
1話レビューはコチラ。
*レビューはネタバレを含みます。
文太(大泉洋)「世界が俺を救ってくれたことなんて未だかつてない」

文太(大泉洋)をはじめとする4人の「ちょっとだけエスパー」とかりそめの妻・四季(宮﨑あおい)が力を合わせてミッションに取り組む! 脚本・野木亜紀子×主演・大泉洋『ちょっとだけエスパー』(テレビ朝日毎週火曜よる9時〜)2話を、「物語」を愛するライター・青島せとかとイラストレーター・まつもとりえこが振り返ります。
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*レビューはネタバレを含みます。
2話が始まって早々、文太(大泉洋)の持つ力は「超能力」ではないと否定された。
「発現する力は本人の資質次第。だからエスパーと呼んでいます」
と説明したのは、文太が働く会社・ノナマーレの社長、兆(岡田将生)。この兆と文太の会話で、他にもわかったことがある。エスパーを保つためには週に1度、カプセルを飲み続ける必要があること。妻としてともに暮らす四季(宮﨑あおい)はノナマーレの社員ではないが「事情があって」社宅で暮らしていること。
そして、少なくとも兆には未来がわかっていること。1話で文太に課せられたミッションの対象者3人が、なぜ救われたことになるのかが兆によって語られる。いずれも未来に訪れる結果の話だ。なぜ未来がわかるのか。当然の文太の疑問に対し、兆は「この世界はツリー、木のようなもの」で「世界にはたくさんの分岐点」があり、「一見して関係性のない出来事も違うところへ波及している」と説明する。いわゆるバタフライエフェクトということなのだろうが、なぜ未来がわかるのかの答えにはなっていない。しかし、「ミッションで世界の形をよくしましょう」と自信に満ちた眼差しで語る兆に「……はあ」と曖昧に受ける文太にはリアリティがある。なんだかそれ以上聞けないオーラを、兆が放っているのだ。
第2話で文太に課せられたミッションは、千田守(小久保寿人)が目的地につくのを阻止すること。売れない画家の千田は贋作づくりに手を出し、これから画商に届けようとしている。彼が犯罪者になるのを食い止めるというわけだ。文太はエスパー仲間の桜介(ディーン・フジオカ)、円寂(高畑淳子)、半蔵(宇野祥平)と一緒にミッションに取り組む。さらにクリーニング店の仕事がお休みの四季も車で合流し、わちゃわちゃと千田を追うことに。その中で、桜介以外の能力も判明する。半蔵は「動物お願い系」。操れるわけではないあたり、確実性が低い。円寂は「あっため系」、ただし200w以下。家庭用のレンジが5〜600w程度であることを考えると、かなり弱い。今回何かと「花、咲かせとく?」という桜介の能力の出番は、ない。かろうじて文太の能力「触れると心が読める」を活用しつつも、行き当たりばったりで阻止を企む彼らの振る舞いは、まさに珍道中だ。
Edit_Yukiko Arai