地球が抱える問題に対し2030年までの解決を目指すSDGs目標。ファッション界にもその波は到来、素敵なアイテムはいまやサステイナブルが常識!骨太なメッセージを着こなして。
〈バーバリー〉のトレンチ、〈サンローラン〉のシグニチャーバッグがサステイナブルへシフト! アイテムから考える地球のこと vol.2
BURBERRY
新素材から始まるグリーンな未来
軽くてシックなトーンのトレンチに、淡いピンクのカラーに惹かれるサングラスは、地球に優しい素材を使ったコレクションである〈ReBURBERRY Edit〉から。コートには使用済みの漁網や工業用プラスチックなどを再生したECONYL®を、アイウェアには先端的なバイオアセテートを採用。これらの新素材を取り上げたアイテムにはピスタチオ色の特別なラベルが付属しており、オーガニックもしくは天然素材の含有量や生産での炭素排出量、製造者への賃金や支援などを記載。過去15年以上にわたり〈バーバリー〉が先がけて取り組んできた環境・社会プログラムが、目に見える形で公開されている。現在、全商品の約70%に少なくともひとつのポジティブな変化をもたらす要素が含まれていて、2022年までに100%の適用を目指している。
SAINT LAURENT
ショルダーバッグ H15.5×W18×D5.5cm ¥172,000(サンローラン バイ アンソニー・ヴァカレロ | サンローラン クライアントサービス Tel: 0120-95-2746)
レザーグッズでサステイナブルを考える
シグネチャーバッグのひとつ〈カイア〉は、無駄を削ぎ落としたフラップデザインのミニサッチェル。少しクラシカルな表情が魅力で、柔らかなレザーの風合いは植物タンニンなめしによるもの。化学薬品を使うクロムなめしと比べ、環境負荷は大幅に軽減されている。またケリングでは、サプライチェーンで使用する動物を飢えや苦痛、病気などから解放することをルール化。〈サンローラン〉でもすべてのレザーグッズがこのガイドラインに沿って作られていて、全工程で動物の倫理的な扱いが守られている。ケリングは新たに7月、生物多様性について初となる戦略を発表。基金を立ち上げ、2025年までに100万haの農地と放牧地を再生型農業に転換することや、生物の生息地をさらに100万haにわたって保護していくことなどが宣言されている。
EMPORIO ARMANI
ニット ¥86,000(エンポリオ アルマーニ | ジョルジオ アルマーニ ジャパン Tel: 03-6274-7070)
リサイクルにYESを掲げよう!
「I’M SAYING YES TO RECYCLING」とダイレクトに綴ったニットは〈エンポリオ アルマーニ〉のコレクションより。〈R-EA〉と名付けられた環境へ配慮したシリーズからの1点。イタリアの繊維業の町、プラートで生成されたユーズドウール製で、廃棄物や使用済みの繊維から作られている。こうした取り組みはもちろん、昨今のスピード効率化に「タイムレスなデザインを手間と時間をかけて作るべき」と、ラグジュアリービジネスのあり方を問い質したジョルジオ・アルマーニに賞賛が集まっている。
JIL SANDER+
シンプル&ナチュラルに素材と性能を追求
ほぼ全点をユニセックスで提案、山や海、カントリーサイドへの旅など、自然をインスピレーション源にする〈ジル サンダー+〉。オーガニックコットンの3パックTシャツは日本限定、2020年10月7日(水)まで開催の「渋谷パルコ」ポップアップストア先行発売アイテム。ボトムは岡山県で作られたオーガニックコットン製のセルヴィッジデニム。藍染も天然染料にこだわり、縫製は戦時中から使われている古いシャトル織機を繰り返しメンテナンスして稼働、生産工程からサステイナブルな1本に。