新世代の才能を支援する、〈トッズ〉によるプロジェクト「トッズ・レガシー」。セントラル・セント・マーティンズから選出された学生に加え、ファッション界の著名人たちがメンターとして参加。伝統と革新の交流を描く試みが、2021年2月19日(金)にロンドン・ファッション・ウィークにて発表の場を迎える。
〈トッズ〉が若き才能を支える「トッズ・レガシー」。ファッション界の大物たちがメンターに

イタリア最高峰の職人技を誇る〈トッズ〉。アルチザンが培ってきた知識や技術をベースに、革新的なアイデアによる施行を繰り広げる実験室として「トッズ・アカデミー」が発足したのは、昨年7月のことだった。プロジェクト第一弾として始動したのが、ロンドンの名門ファッションスクールであるセントラル・セント・マーティンズとの協働による「トッズ・レガシー」だ。
これは、学内から選出された35人が〈トッズ〉の世界をフレッシュな視点で再構築する試み。学生たちはまず、〈トッズ〉を象徴するキーワードの再解釈を課せられる。それから、アイテムを解体したり、パッチワークや刺繍を施したり、もしくはサステナブル素材で作り替えるなど、独創性をもってアウトプットへ。そうして出来上がった最終提案は、ロンドン・ファッション・ウィークにて発表される。しかし、焦点が当てられているのはむしろその制作過程である。
知識と技術を共有し、若手クリエイターを育てることを目指す「トッズ・アカデミー」。そのコンセプトに違わず、「トッズ・レガシー」では、学生一人一人にファッション界の著名人がメンターとして付き添い、伴走する。才能と才能を交流させ、クリエイティビティを研ぎ澄ます営みでもあるのだ。メンターには、デザイナーのシモーヌ・ロシャやロクサンダ・イリンチック、米『VOGUE』編集主幹のハミッシュ・ボウルズなど、「今」を牽引する面々が揃う。
若き才能によって繰り広げられるのは、今までにない〈トッズ〉。そこでは、イタリアの「レガシー」と、参加者たちそれぞれのパーソナルな「レガシー」が交差している。
発表の様子は、ロンドン・ファッション・ウィークの公式スケジュールに組み込まれ、専用のデジタルプラットフォームに。
異世代間のクリエイティブな対話は、新たな才能をサポートするだけでなく、〈トッズ〉というブランド、ひいては今のファッション界全体にも斬新な視点をもたらすだろう。
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Text: Motoko KUROKI