〈メゾン マルジェラ〉は、2023年7月29日(土)から8月15日(火)まで、2022年「アーティザナル」コレクションを展示するインスタレーションを開催。ジョン・ガリアーノが構想した物語『シネマ・インフェルノ』に沿った構成で、クリエイション世界に没入できる。渋谷の「パークウェースクエア2」にて。
〈メゾン マルジェラ〉のインスタレーションが渋谷で開催
ジョン・ガリアーノが構想した物語『シネマ・インフェルノ』
『シネマ・インフェルノ』は、オートクチュールと映画、演劇が一体化したパフォーマンス作品だ。〈メゾン マルジェラ〉のクリエイティブ・ディレクターを務めるジョン・ガリアーノが、イギリスの演劇カンパニー「イミテイティング ザ ドッグ」との協働で制作。2022年7月、パリのシャイヨー宮でのオートクチュールコレクション「アーティザナル」発表の際に初めて上演された。
7月29日(土)から8月15日(火)に渋谷で行われるのは、同じ物語を軸に展開するインスタレーション。8月10日(木)の「メゾン マルジェラ 表参道店」の移転オープンを記念した催しとなっている。ブランドのクリエイティブな実験室と位置付けられる「アーティザナル」を間近で目にする機会でもある。
『シネマ・インフェルノ』は、アメリカ南部で逃避行を続ける恋人たちを描いたダークポエティックな物語。吹き荒ぶ砂嵐は、「サンドストーミング」のテクニックで表現され、コレクション内で度々使われている。ストーリーは、古典的アメリカ映画の型を借りながら、主人公二人の喜びや恐怖、苦悩といったパーソナルな要素から、法的搾取や権力濫用といった社会的問題までを浮き彫りにしていく。
それらは、〈メゾン マルジェラ〉が「アーティザナル」で追究しようとするテーマに重なってもいるのだ。
インスタレーション会場にはコレクションの制作シーンを映し出すスクリーンが設置され、周りにはアーティザナルピースを着用した登場人物のマネキンが置かれる。
舞台、もしくはスクリーンの中に入り込んだような没入感を味わいながら、職人たちのテクニックを堪能できる。パリのフォーマットをなぞりながらも、完全にオリジナルの展示構成となっている東京のインスタレーション。〈メゾン マルジェラ〉が新たな扉を開ける瞬間に、ぜひ立ち会いたい。
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『シネマ・インフェルノ』
会期: 2023年7月29日(土)〜8月15日(火)
*8月9日(水)15:00〜20:00はクローズ。
会場: パークウェースクエア2
住所: 東京都渋谷区神南1-19-10
開場時間: 11:00〜20:00(最終入場19:30)
*入場無料。
*事前予約可。予約はこちらから。
Text: Motoko KUROKI