こだわりや個性、ファッションの傾向がわかるのがワードローブ。丁寧にメンテナンスされてファッションアイテムが待機している。そんな服への愛情たっぷりな人たちの、クローゼットを取材しました!
〈International Gallery BEAMS〉ディレクター・丸山恵利佳のクローゼット
服はその持つ物語で分類。全アイテムを丁寧に愛する
丸山恵利佳
〈International Gallery BEAMS〉
ウィメンズバイヤー兼ディレクター
ベッド横の壁一面に広がるのは、大家さんが作り付けたという洋服ダンス。右側にはワイヤーバスケットの収納システムが設置されている。アイテムの種類やシーズンで分類し整理する人も多いが、丸山さんの場合は少し違った。ブランドごとにまとめた引き出しもあれば、同じ企画で出会った作り手たちのニットが一堂に会した段もある。
「現職では、気になるクリエイターに自ら連絡をとり、一緒に企画を立てることも多い。そういった背景に思い入れがあるから、自然と服が持つストーリーで仕分けているのでしょうね」
ハンガー部分には、毎日のように着ているというジャケットにそろいのパンツ、パリの古着屋で買ったシャツ、ロングドレスやシルクのインナーなどが並ぶ。
「体型に合う気に入った形のものがあれば、色違いで何着もそろえます。基本は〈ザ・ロウ〉や〈セヤ〉、〈シャルべ〉などのタイムレスな意匠が好き。ただ、それだけだと味気なく感じてしまうときもあり、主に仕事で見つけたアイテムを買い足しています。出番が少なくなったものは、人に誘っていただいて参加しているフリーマーケットに出すのが、ここ数年のルーティンです」
揺るがぬスタイルを作る「軸」と「遊びの部分」とが、クローゼットに反映されている。
Photo_Yuri Manabe Text_Motoko Kuroki